きょうは春の嵐 西日本中心に荒れた天気 大雨や暴風・高波に警戒 多雪地域はなだれ注意

 二つの低気圧が発達しながら本州付近を挟むように通過する影響で、きょうは全国的に春の嵐となっている。
 特に、西日本では太平洋側を中心に大気の状態が非常に不安定になっていて、局地的に非常に激しい雨が降り、大雨となるおそれがある。全国的に非常に強い南風の吹く所もあり、大雨や暴風・高波に警戒が必要だ。
 また、多雪地域では雪解けが進むため、なだれに注意が必要になる。

屋久島で猛烈な雨 雨のピークは次第に東へ

 けさは、鹿児島県屋久島町で災害につながるおそれがある猛烈な雨が降ったとみられるとして、2度にわたって記録的短時間大雨情報が発表され、土砂災害に厳重な警戒が必要な状況となっている。
 鹿児島県では昼過ぎには雨のピークを超える見込みで、今後は低気圧の東進とともに、雨のピークも東に移動していきそうだ。

 午後は、四国や近畿南部で雷を伴った非常に激しい雨が降り、夕方から夜は、東日本の太平洋側でも激しい雨が降り、大雨となる所がある見込み。落雷や突風に注意し、大雨による土砂災害や低い土地への浸水、河川の増水やはんらんに警戒が必要だ。

暴風・高波警戒 南風で気温上昇なだれに注意

 低気圧が発達する影響で、日本海側を中心に、南風が吹き荒れている。西日本や東日本ではきょういっぱい、北日本では、あす27日(日)にかけて、南寄りの非常に強い風が吹き、海は大しけとなる所がある見込みで、暴風や高波にも警戒が必要だ。
 また、南風の影響で、全国的にこの時季としては気温が高くなっている。積雪の多い地域では雪解けが進むため、融雪による災害、なだれにも十分な注意が必要だ。

暖気残って あすは汗ばむ陽気の所も

 あす27日(日)の日中は天気が回復し、晴れ間の戻る所が多くなりそうだ。低気圧が残した暖かな空気の影響で、朝から気温が高め、日中は関東から西で最高気温が20℃を超える所もあり、ゴールデンウィーク頃の汗ばむほどの陽気になりそうだ。
 雨上がりの暖かさで桜が咲き進みそうだが、花粉の飛散も多くなるので万全の対策を心掛けたい。

(気象予報士・海老原美代子)

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