金子農相がスマート農業視察 南島原と雲仙で意見交換

市職員からスマート農業の説明を聞く金子農相(右)=南島原市口之津町

 金子原二郎農相は26日、先端技術を導入したスマート農業に取り組む長崎県の南島原、雲仙両市の実証現場などを視察し、省力化と生産性向上について生産者と意見を交わした。
 農水省の公募に応じて昨年度と本年度、ロボットや人工知能(AI)、IoT(モノのインターネット)などを活用したスマート農業を営む南島原スマート農業研究会(南島原市)とJA島原雲仙ブロッコリー部会連絡協議会(雲仙市)の生産現場を巡った。南島原市口之津町のアスパラガス生産ハウスで金子農相は、温度や湿度を24時間監視する環境モニタリング機器などの説明を受けた。生産者の園田直也さん(51)は「農業は少子高齢化もあり厳しい。スマート農業で省力化が進めば新規就農者が増える可能性がある。国も積極的に支援してほしい」と話した。
 雲仙市吾妻町ではJA島原雲仙総合集荷場のブロッコリー自動選別システムを見学。金子農相は生産者7人と意見交換し「農業なくして島原半島はないとあらためて実感した。スマート農業は時代の流れ。安全な野菜の海外輸出にも積極的に目を向けてほしい」と激励した。
 最後に、環境保全型の有機農業に取り組み3月に日本農業賞特別賞を受賞したながさき南部生産組合(南島原市)の直売所(諫早市)を訪ねた。

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