蔵書19万冊 県立長崎図書館郷土資料センター開館 サテライト機能も

郷土資料展示スペースを見学する上田副知事(左端)ら=長崎市、県立長崎図書館郷土資料センター

 長崎市立山1丁目の旧県立長崎図書館跡地に建設された県立長崎図書館郷土資料センターが27日、開館する。県内の郷土資料約19万冊をはじめ、歴史的価値のある公文書などを所蔵。ミライon図書館(大村市)の本を取り寄せて貸し出すサテライト機能も備える。開館記念式典が26日あり、関係者が完成を祝った。
 旧県立長崎図書館は、一般書・児童書部門がミライon図書館として大村市へ移転することに伴い2018年に休館。建て替えられた同センターは郷土資料部門を担う。鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積約2130平方メートル。1階に郷土資料展示スペースや閲覧室、集会・研修室を備え、2階に書庫がある。
 各地の郷土資料、長崎ゆかりの文学作品のほか、大正時代以降の県内の地図、学校や企業の記念誌、自治体の広報誌なども閲覧できる。ミライon図書館の本はホームページと同センターで予約でき、同センターで受け取れる。今後は各地の祭りなどの映像や音声の収集、保存にも取り組む。
 式典で上田裕司副知事が「県民のみなさんに末永く親しまれる施設にしていく」と、大石賢吾知事のあいさつを代読。関係者が閲覧室などを見学した。県地方史研究会の中島眞澄会長(82)は「研究物を取りまとめ、発信する役割を果たしてほしい」と話した。
 開館は午前10時~午後6時、月曜休館。

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