動物の命を守る 新たなペットフード

 大分市のおおいた動物愛護センターで、新たなペットフードがお披露目されました。動物の命を大切にする取り組みにつながります。

 平井侑貴・記者リポート:

「訓練で使われているこちらのドッグフード、原材料には余っていた豚のレバーが使われています」

 豚のレバーを乾燥させて作った「レバトン」。県畜産公社によりますと、コロナ禍で豚の内臓の売り上げは4割減少。余ったレバーを活用できないかと、犬用のスナックを初めて開発しました。

 県畜産公社・本山秀樹取締役室長:

「弊社では、もったいないの精神だろうと考えております。作ったものを大事にする、無駄を出さないようにする、そういった気持ちで、どうすればさらに喜んでもらえるような商品になるのだろうかと考えました」

 鉄分が豊富とされる豚レバージャーキー。ペットフードにすることで付加価値を高めるとともに、もう1つの目的が・・・。それが「大分さくら猫プロジェクト」です。耳がV字型にカットされた猫。避妊、去勢をした印で殺処分される野良猫を増やさない取り組みの一環です。レバトンの売り上げの一部が、このプロジェクトに寄付されます。2021年4月から2022年1月末にかけて県内で殺処分された猫は379匹。1年間で約2000匹が処分された2年前と比べると数は減ったものの、少ない数とは言えません。

 おおいた動物愛護センター・佐伯久所長:

「捨てられるはずだった豚の命の一部であるレバーが有効活用されて、ワンちゃんに使われて、さらにその売上金の一部が猫に避妊去勢手術に使われるという、本当にいい循環、サイクルができたんじゃないかなと思います」

 「レバトン」は4月中旬から通販サイトなどで、1パック500円で販売される予定です。

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