今季限りでの引退を表明しているモリーナ プホルス復帰に大喜び

アルバート・プホルスのカージナルス復帰に大きな役割を果たしたと言われているのがヤディアー・モリーナだ。今季限りでの現役引退を表明している名捕手・モリーナは、相棒のアダム・ウェインライトとともにプホルスに対してカージナルス復帰をプッシュしていたことが報じられている。また、モリーナは「プホルスと一緒に引退したい」との望みを叶えるため、オーナーサイドにも働きかけを行っていたようだ。ウェインライトも明言こそしていないものの今季がラストイヤーとなる可能性が高く、レジェンド3人の「ラストダンス」がいよいよスタートする。

プホルスのカージナルス復帰を誰よりも喜んでいるモリーナだが、当初は「野球のビジネス上の都合」で現役ラストイヤーをプホルスとともに過ごすのは難しいと考えていた。「でも、数週間くらい前から『ひょっとするとチャンスがあるかもしれない』と思うようになったんだ」とモリーナ。DH候補として期待された若手選手たちは、いずれもオープン戦で思うような成績を残せておらず、DH候補として32歳の左打者コリー・ディッカーソンが新加入。となれば、ディッカーソンとプラトーン起用する右打者も必要であり、モリーナが「プホルス復帰のチャンスが出てきた」と考えたのは当然と言えるだろう。

2011年終了後にプホルスが退団してからも定期的に連絡を取り合っていたというモリーナは、今オフもプホルスと2回ほど話をする機会があった。そして、最終的には11年ぶりのカージナルス復帰が実現。「アルバートのような選手がチームにいるのは、彼がクラブハウスにもたらしてくれるものを考えると、素晴らしいことだ。彼は戻ってくることができて喜んでいるし、すべてが上手くいって僕も嬉しいよ」とプホルスの復帰を誰よりも喜んでいる。

もちろん、モリーナは現役最終年の思い出作りのためにプホルスを呼び寄せたわけではない。「僕たちの頭のなかには、ただ1つの目標がある。もう1度、一緒にワールドシリーズを制覇することだ」とモリーナは言う。プホルスがカージナルスでプレーした最後のシーズンである2011年を最後にワールドシリーズ制覇から遠ざかっているカージナルス。モリーナ、プホルス、そしてウェインライトは再会を喜びつつも、球団史上12度目のワールドシリーズ制覇というただ1つの目標だけを目指している。

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