感染者なぜ減らない?専門家「ポイントは陽性率」

3月7日にまん延防止等重点措置が解除されましたが、県内の感染者の数は下げ止まっている印象です。

収束をみせない新型コロナについて専門家に聞きました。

県感染症・疾病管理センター 桑原正雄センター長「オミクロン前までは一旦ピークになってくるとさーと下がってきてた。それがこのオミクロンになってから下がりが悪くなってくる」

県内のまん延防止等重点措置が解除されてから3週間あまり。

県の予測通りに新規感染者は減少していません。

記者「なぜ予測のように減少しないのか何かワケがあるのでしょうか」

桑原センター長「検査を受けていない陽性者がまだおられて、その方から広がっているのではと思っていて、オミクロンの特徴かなと思っています」

桑原センター長が指摘するのはPCR陽性率およそ20%というその高さです。

「軽いから検査をしていないのではないか、だから症状があって感染してても陽性者はそこらへんにいるのでは事実オミクロン(が流行し始めて)から最近

検査した人の陽性率が下がらないんですね」

陽性率が高いこと、すなわち数字に表れていない潜在的な”市中”の感染者がたくさんいるから感染者も減らないと言います。

センバツ高校野球で2回戦を辞退した広島商業野球部員の感染もオミクロンの特性による可能性があると話します。

桑原センター長「どこで感染したかルートはなかなかはわからないと思うんですよね。おそらく非常に注意してやってこられたその中で感染している。オミクロンの特徴ではないかと思っています」

「オミクロンの特徴」

桑原センター長「感染の期間が短い、発症する時間が短い、すなわち早く他の人に感染する」

湯崎知事は会見で人の動きが活発になる年度末、年度初めを迎えるにあたりあらためて感染対策を徹底するよう呼びかけました。

湯崎知事「人との接触の機会が増える時期でありますので、感染防止対策を徹底していただきたいと思う」

旅行需要が回復した影響か沖縄県では1月以来の800人超えで、1週間10万人あたりの新規感染者が全国で最多となるなど再拡大の兆しもあります。

桑原センター長「人が動けば感染が動く、行楽のシーズンもありますし感染がまだ広がるじゃないかなという心配をしている」

加えて県内にまだ4例ですが、ステルスオミクロンへの置き換わりも心配されます。

コロナ収束のカギはやはりワクチン接種。

高齢者への3回目の接種は8割を超えましたが、64歳以下ではまだ3割ほどです。

桑原センター長「3回目のワクチンを進めてますので、できるかぎりワクチンを早めに受けていただければと願っています」

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