マドン監督「ブルペンがPS進出の鍵」 総額9275万ドルの大型補強

2014年以降7年連続でポストシーズン進出を逃しているエンゼルスだが、ジョー・マドン監督は「ブルペンはかなりよくなったと思っている」と今オフ総額9275万ドルを投じたブルペンの補強に手応えを感じ、「優秀なブルペンなくして成功を収めることはできない」と悲願のポストシーズン進出を実現するうえでブルペンの働きが鍵になるとの見解を示した。球団史上初のワールドシリーズ制覇を成し遂げた2002年はブルペンが快進撃の立役者に。当時ベンチコーチだったマドン監督はその再現を狙っているようだ。

今オフのエンゼルスは、先発投手陣にノア・シンダーガードとマイケル・ロレンゼンをそれぞれ1年契約で加えたが、補強のメインはブルペンだった。守護神ライセル・イグレシアスと4年5800万ドルで再契約しただけでなく、アーロン・ループと2年1700万ドル、ライアン・テペラと2年1400万ドル、アーチー・ブラッドリーと1年375万ドルで契約。この4人のリリーバーに総額9275万ドルもの資金を投入した。

世界一に輝いた2002年は、先発投手陣が合計1007回2/3を投げて防御率4.00だったのに対し、ブルペンは合計444回2/3で防御率2.98を記録。クローザーのトロイ・パーシバルを中心に、ベン・ウェバー、ブレンダン・ドネリー、ルー・ポート、スコット・シールズらがブルペンを支え、シーズン終盤には新星フランシスコ・ロドリゲスも登場した。当時の経験を踏まえ、マドン監督はブルペンの重要性をしっかりと認識している。

前述の4人以外には、昨季後半戦に防御率2.78を記録したマイク・マイヤーズ、昨季デビューして防御率1.77をマークしたオースティン・ウォーレン、25回2/3で38個の三振を奪ったホセ・キハダの開幕メンバー入りが確実。このほかに2~3人を加え、開幕ロースター28枠のうち、9~10枠はリリーフ投手によって占められる見込みだ。

先発投手陣にも不安が残るものの、マイク・トラウトとアンソニー・レンドンが復活して大谷翔平、ジャレッド・ウォルシュらと強力な上位打線を形成すれば、ある程度の援護は与えられるはず。先発投手陣が持ちこたえた試合を確実にモノにし、勝利を積み重ねていくためには、何よりもブルペンの出来が重要になる。総額9275万ドルの補強が実を結ぶか注目だ。

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