バタム麺旅行

インドネシア人記者プトリによる、ジャカルタお薦めスポット案内です。「光の戻ったカフェ」に続く第2弾は、マンガブサール通りにある「バタム島へ連れて行ってくれる」バタム料理店。

ジャカルタ中に溢れているミー(麺)料理。ミー・アヤム、ミー・バンカ、ミー・アチェなどはもうご存知ですよね? 「ミー・タレンパ」(mie Tarempa)は聞いたことがありますか?

今回は、そのリアウ諸島州バタム島の麺を試してみようと思います。ジャカルタのマンガブサール通りにある店です。見かけは普通で、名前も「Mie Tarempa’k」と、いたって普通です。

店に入ると、ジャカルタを離れた気がしました。まだバタム島に行ったことはないのですが、バタム島の店もこんな雰囲気なんだろうなと感じさせられました。メニューを見た時にもまた、この店は私をバタムへ連れて行ってくれる、と確信しました。

まずは、「ルティ・グンダン」(Luti Gendang)。クリームコロッケのように細長い丸形をした、小さな揚げパンです。外側はパリパリしていますが、中はしっとりと軟らかく、ピリ辛に味付けされたツナが詰まっています。マナド料理の「パナダ」(Panada)というパンに似ていますが、中味や香辛料が違っています。

バタム料理として有名になってきている、この「ルティ・グンダン」、以前にもジャカルタで食べたことがありますが、こちらの方がおいしいと思いました。皮が薄くて、中味がぎっしり詰まっているからです。コーヒーのお供にぴったりです!

コーヒーと言えば、ここでの注文の仕方は、シンガポールやマレーシアと同じ方式。Kopi O(コンデンスミルク抜きコーヒー)、Teh O(コンデンスミルク抜きティー)、Teh O Peng(コンデンスミルク抜きアイスティー)、Kopi O Peng(コンデンスミルク抜きアイスコーヒー)というように注文します。バタム島はマレー圏の影響が強いからでしょう。

さて、いよいよ麺です。麺もコーヒー同様、料理法をいろいろ選べます。ミーゴレンのような「汁なし」(tanpa kuah、または、kering)、「汁に浸るぐらい」(lembab)、ラーメンのような「スープたっぷり」(basah)。辛さも「辛くない」(tidak pedas)、「中ぐらい」(sedang)、「辛い」(pedas)を選べます。私は「ツナ入りのミー・タレンパ、汁に浸るぐらいで、辛さは中ぐらい」(Mie Tarempa Ikan Tuna Lembab Pedas Sedang、下写真)をオーダーしてみました。

平たい麺がツナと一緒に炒められ、そこそこの辛さで、食欲をそそります。中国らしい香辛料使いもあり、新しい麺の味を開いてくれました。

辛い麺の後は、あっさりしたミー・タレンパ(Mie Kuah Tarempa)。魚の出汁でスープを取ってありますが、魚臭くはありません。トッピングは魚団子に、エビ、魚のすり身で作ったオタッ・オタッの細切り、それに、モヤシ少々。特に、雨や曇りなどの天気が良くない時に、ほっとできる味です。うまみはありますが、重すぎず、家庭料理のような味わいでした。

締めくくりは「エス・テ・タリック」(アイスティー)をオーダー。これもちょうど良い甘さでした。

ここには普通の麺だけでなく、クエティアウやビーフン、ご飯料理など、ほかにもいろいろあります。1品4000〜3万ルピアぐらい。もう一回行くかって? もちろんです! 私が行った時には売り切れだったメニュー(ガドガド・タレンパなど)がたくさんありますから。ミー・タレンパ、待ってろよ〜!

Mie Tarempa’k
Jl. Raya Mangga Besar No.68, RT.11/RW.2, Kartini, Kecamatan Sawah Besar, Jakarta Pusat
8:00〜20:00(日16:00)

© +62