Wシリーズ参戦の野田樹潤、所属チームも決定。「Wシリーズ参戦は私にとって大きなチャンス」

 2022年、女性だけで争われるフォーミュラカーレース『Wシリーズ』への参戦が決まった野田樹潤。プレシーズンテストを経て今季の参戦ドライバーが決まったが、さらに3月28日には、所属チームが『Wシリーズ・アカデミー・チーム』に決定。全17名のドライバーのうち最年少となる野田だが、未知の挑戦、そして鈴鹿でのレースに向けて意気込みを語っている。

 元F1ドライバーの野田英樹を父にもち、これまで国内外のサーキットで父と二人三脚で戦ってきた16歳の野田樹潤は、シーズンオフに行われたWシリーズのプレシーズンテストを経て参戦が決まり、世界各国の女性ドライバーたちと戦うことになる。

 そんな野田の参加チームだが、3月28日、『Wシリーズ・アカデミー・チーム』に決まった。このチームは若い女性ドライバーの才能を伸ばし、育成することを目的としたチーム。所属ドライバーは世界を転戦しながら、プロのレーシングドライバーとしてのスキルを身につけるためのサポートやメンターシップを受ける。

 野田の参戦にあたり、Wシリーズのレースダイレクターを務めるデイブ・ライアンは「世界、および私たちの最も有能な女性レーシングドライバーに機会を与えるWシリーズだが、野田とビアンカ・バスタマンテの進歩を追跡している」とコメントしている。

「私たちはふたりが素晴らしいスキルを持っていると確信している。ふたりは私たちのチームに参加し、今年のプレシーズンにテストを受け、一貫して高いスキルをみせた。私たちは2年の間、Wシリーズのシートを与える。ふたりは必ずや私たちの期待に応えてくれると信じている。熱心にレースに努めてくれるなら、Wシリーズ出場はさらに大きなステップアップを達成するチャンスとなるだろう」

 そしてWシリーズ出場を決めた野田は「私は16歳ですが、多くのレースを戦ってきました。これまでのキャリアから、Wシリーズ参戦でさらなるステップアップの用意はできています。とても高いレベルで、モータースポーツへの女性参戦を支援してくださるWシリーズ参戦は、私にとって大きなチャンスとなります」とコメントした。

「何もかもが未体験の新しい世界は、予測できないことがたくさんあります。でも、Wシリーズ参戦に備えて、フィジカル面でも、メンタル面でも厳しいトレーニングを行っています」

「応援してくださるたくさんの皆さんにお応えするため、プレッシャーに負けずに立派にやり抜く覚悟です。マイアミでのシーズン開幕が待ち遠しい思いです」

 そして野田は、今季開催が決まっている鈴鹿でのレースを心待ちにしていると語った。

「10月には私のホームグラウンドとなる鈴鹿で、たくさんの皆さんの前でレースができることをとても楽しみにしています。私にとって特別な日となる初めての鈴鹿でのレースでは、最善を尽くす決意です」

Wシリーズのプレシーズンテストに参加した野田樹潤

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