セックス・ピストルズ、約10年ぶりのベスト盤が5月27日に発売

後進に多大な影響を与え、世界の音楽史にその名を残したバンド、セックス・ピストルズ(Sex Pistols)が、1976年から1978年の間に彼らが残した選り抜きの20曲を纏めた、およそ10余年ぶりの新規のベスト盤『The Sex Pistols: The Original Recordings』(セックス・ピストルズ オリジナル・レコーディングス)を2022年5月27日にリリースすることが発表された。

『The Sex Pistols: The Original Recordings』には、同グループがニュースやチャートを日夜賑わせていた歴史的な時期の音源が収録されている。

彗星の如く音楽シーンに現れた彼らは、若者文化であるパンクの流行に火をつけ、イギリス当局に脅威を与えた。若者たちはそれまでの音楽を否定しただけでなく、社会規範すらも覆し始めた。セックス・ピストルズは容赦なく、声高にその革命を先導したのである。

彼らは1977年、歴史に残る40分の名盤『Never Mind the Bollocks, Here’s the Sex Pistols勝手にしやがれ!!)』をリリース。非の打ち所がない同作は、アートワークから個々の楽曲、アルバムに込められたメッセージ、サウンドに至るまで、あらゆる面で我々が生きる今日の世界に影響を与えたといえる。

ジョイ・ディヴィジョン、ニュー・オーダー、カート・コバーン、ノエル・ギャラガー、グリーン・デイ、ヤングブラッドなど、ピストルズからの影響を公言するミュージシャンは枚挙にいとまがなく、『Never Mind the Bollocks~』は”史上最も影響力のあるアルバム”のランキングの常連にもなっている。音楽だけに限らず、パンクは誰にでも作品を創作できることを証明してみせた。ファッション、アート、デザインなどの分野でも背中を押されたアーティストは数多くいる。

1977年のシングル「God Save the Queen」はBBCで放送禁止となり、英NMEチャートでは1位となっていたにもかかわらず公式の全英シングル・チャートの結果は2位止まり。このことは首位獲得を阻む意図的な操作が働いたのではないかとの疑惑を生むことにもなった。また、同曲は君主制を脅かす恐れがあるとして、史上初めて曲名をブランクにしてチャートに掲載された。

今回のコンピレーションには、『Never Mind the Bollocks~』から「Anarchy In The UK」「God Save The Queen」「Pretty Vacant」「Holidays In The Sun(さらばベルリンの陽)」などのヒット曲のほか、『The Great Rock & Roll Swindle』のサウンドトラック・アルバムからのオリジナル曲やカヴァー曲、そして「I Wanna Be Me」(シングル「Anarchy In The UK」のB面)、「Satellite」(シングル「Holidays In The Sun」のB面)、「Did You No Wrong」(シングル「God Save The Queen」より)など、B面曲も収録されている。

CD、LPレコード2枚組、デジタル配信、限定半透明グリーン・ヴァイナルLP、限定イエロー・ヴァイナルLP、コレクターズ・カセットの各フォーマットにて販売開始(LP、カセットは輸入盤のみ)

Written By uDiscover Music

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**セックス・ピストルズ『The Sex Pistols: The Original Recordings』
**2022年5月27日発売

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