【MLB】鈴木誠也、初HRも「全然ダメ」 ファンの“圧”は「何言われても分からない」一問一答

第3打席で2ランを放ったカブス・鈴木誠也【写真:AP】

4回の第3打席にメジャー11打席目初安打が2ラン「たまたま」

■カブス 8ー5 マリナーズ(オープン戦・日本時間31日・メサ)

【実際の映像】ついに出た! 鈴木誠也がメジャー11打席目で放った初本塁打

カブスの鈴木誠也外野手は30日(日本時間31日)、「2番・右翼」で先発出場したマリナーズとのオープン戦で3打数1安打2打点。4回の第3打席に、メジャー11打席目初安打を2ランで飾った。交代後には報道陣に対応し、胸の内を語った。

――初安打の感触、手応えは。
「たまたまって感じです。こすってたのでどうかなという感じはありましたけど、角度よく入ってくれたので良かったです」

――ノーステップでバットを振った。
「単純にタイミングが合わないので、これはずっと日本のときからやってきたこと。そのピッチャー、そのピッチャーで、タイミングが合う合わないはあると思うので、その中で合わないと思ったら1球1球変えないといけないと思いますし、今日は本当にタイミングが合わなかったのでノーステップにして、3打席目だけですけど、そこで自分のスイングができたので良かったです」

――ホームインしたときファンの歓声や喜ぶチームメートを見て。
「うれしかったです。もう素直に、うれしかったです」

――4試合11打席に立って感覚は。
「試合勘はもう慣れてきましたし、全然そこの問題はないと思います。ただあとは自分の技術的なところでまだまだ足りないところはあると思うので、しっかりやっていきたい」

――明日はオフ、どう過ごすか。
「寝ます」

試合後、取材に応じたカブス・鈴木誠也【写真:盆子原浩二】

「打たないと周りからごちゃごちゃ言われるので……(笑)」

――ホッとした気持ちが強いか。
「打たないと周りからごちゃごちゃ言われるのでホッとしましたよ、嘘です(笑)。まあでも良かったです、とりあえず。単純にみんなが喜んでくれていたのでそれがうれしかった。自分の打撃に関してはまだまだ全然ダメだなと思う。ノーステップで打てた、タイミングを変えて対応ができたというのはプラスと考えて、そこから自分で何が合うのか合わないのかをしっかり考えてやっていきたい」

――こすったと言っていたが感触はそんなに良くなかったのか。
「完全に(スタンドまで)いったという感覚ではなかった。またセンターフライなんじゃないかなという感じで走っていた。最後は、ここ飛ぶので、そのおかげで入りました」

――日本でも足上げたりノーステップだったりしていた。
「確率が高い方を選んだ方がいいと思う。タイミングが合ってなくて同じことをやっていても、僕は無理だと思っているので、それだったらタイミングの合う打ち方をやって、そっちの方が失敗しても後悔なく終われると思う。3打席目は初球振って合っていないと思ったので、思い切って変えようというか、そうじゃないと振れないと思ったので変えて、それがたまたまうまく打てました」

――無意識にか。
「それはないです。全部タイミングを図りながら打席に入るので、合っていないなと思えばすぐ変えますし、日本にいたときも外国人投手に対してはそういう打ち方を結構やっていたというのもある。足上げて打ちたいんですけどね、そっちの方が自分のタイミングなんで……。ただ結果残すには色々やらないといけないので、本当に試行錯誤という感じです」

キッカケ掴むため「信じて辛抱強くやっていかないといけない」

――2打席目の中飛は悔しがっていた。ズレを感じていたのか。
「ど真ん中なんですけどね。思い出すとイライラしてくるので……(笑)」

――日本でもモヤモヤしていたときに乗り越える方法はあったのか。
「それが分かったら簡単なんですけど、それを見つけるのが大変なんです。本当に毎日色んなことをやりながら、自分に合うものを見つけていかないといけない。毎年体も変わりますし、年齢も変われば色んなことが変わってくるので、そのスタイルに合わせていかないといけないので、この最初というのは毎年苦しんでいる。本当に難しいですね」

――今日の1本はキッカケを掴む1本にはならないか。
「今日のはそこまではならないと思います。ただどっかでそういうのが絶対にあると思うので、それを信じて辛抱強くやっていかないといけないと思います」

――監督と話はしたか。
「何もしていないです」

――カブスファンは熱狂的な反面、厳しい一面もある。オープン戦とはいえ圧は感じたか。
「いや全く。何言われても分からないので。何か言われているなというのは分かっていましたけど、そこは期待してもらっているから色々言われるのは当然。ずっとそうやってきているので、気にしても仕方ない。しっかりプレーで頑張って返せればまた喜んでくれると思う。僕もたぶん応援していても打てなかったらヤジってると思う。気持ちは分かるので、別にそれでストレス発散できればいいんじゃないですか」(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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