「流行初期と似ている」コロナ1058人 20代増加に勢い(3月31日朝)

 沖縄県は30日、新型コロナウイルスに1058人が新たに感染したと発表した。県の糸数公医療技監は、第6波が収束しない中、3月終盤から増加に転じたと指摘。その要因として、人の移動や飲食の機会が増えていることを挙げた。ただ、前週比で見ると、1月のような急拡大ではないという。

 年代別の新規感染者は10代が最多の193人、次いで20代が192人、40代が164人、30代が162人などと続いた。これまで県内の流行の特徴として、流行初期に若者を中心に感染が拡大するパターンを繰り返してきた。糸数技監は現在の20代の増加の勢いから、こうした特徴と「似ている」と指摘した。

 その上で「若い人は『感染しても大丈夫』と捉えられがちだが、周りにうつった時の影響を考えてほしい。高齢者や基礎疾患がある人に感染が広がれば、重症化したり亡くなったりする症例も出てくる」と述べ、感染リスクを考えた行動を呼び掛けた。

 30日に死亡が発表されたのは、南城市の90代男性で、入所先の高齢者福祉施設内で2月16日に感染が判明し、施設内で療養していたが、1日に死亡が確認されたという。

 新規感染者のうち推定感染経路が分かっているのは374人。内訳は家庭内が224人、友人・知人が76人、職場内が42人、施設内が22人、飲食が10人。在沖米軍関係の新規感染者の施設別内訳は、キャンプ・フォスター17人、嘉手納基地13人、キャンプ・キンザー9人、普天間基地とキャンプ・ハンセン各8人、キャンプ・シュワブ2人、キャンプ・コートニーと不明(確認中含む)各1人。

 (中村万里子)

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