1個100円のウズラの卵で作ったTKG、その味は? 群馬・高崎の専門店が1日10パック限定販売【にっぽん食べ歩き】

「極」の卵かけご飯とパッケージ(「う玉屋」提供)

 10個入りパックが1000円、1個100円のウズラ卵の販売を群馬県高崎市の「う玉屋」が始めた。破格の値段のウズラの卵を卵かけご飯(TKG)にして食べてみた。(共同通信=中村彰)

 このウズラの卵「極(きわみ)」を販売している「う玉屋」は、ウズラ卵の生産・卸専門の高崎クエイルの直営。卵のほかにウズラ卵を使ったプリン、カステラ、ジェラートなどのスイーツを扱っている。

「極」(左)と通常のウズラ卵(「う玉屋」提供)

 「極」を産むウズラに与える餌はトウモロコシをベースに、通常の2倍に当たる14%の魚粉を投入。赤いパプリカも交えた。その結果、濃厚な味わいと黄身の鮮やかさが実現した。

 通常のウズラ卵と比べると明らかに色合いが違う。舌触りはねっとりと濃厚で圧倒的な「卵感」だが、癖は全く感じさせない。

高崎クエイルで飼育するウズラ(「う玉屋」提供)

 「極」を高崎クエイルの農場で作られたコシヒカリでいただく。しっかりした黄身をほぐし、ご飯にまとわせると、米のうまさを一層引き立ててくれ箸が進む。

 一たらし、しょうゆを掛け回すと、味わいが一段と上がる。これぞ日本のソウルフードだ。

 栄養的にも「極」は通常のウズラ卵と比べて優れている。100グラム当たりの栄養価は葉酸が「極」126マイクログラムに対して通常卵は91マイクログラム、リンが236ミリグラム対220ミリグラム、カルシウムが67ミリグラム対60ミリグラムという分析結果が出ている。

「う玉屋」の外観=群馬県高崎市

 開発のきっかけは串田幹雄社長の「濃厚なウズラの卵を食べてみたい」という好奇心から。その結果、「濃すぎるほど濃厚」な「極」が誕生した。

 高崎クエイルは元々は養鶏業だったが、ウズラの卵が鶏卵よりも栄養価が高いことに着目。1992年、ウズラ卵の生産に特化した。飼育、採卵、パック詰めまで一貫して社内で行い、全国シェアは約20パーセントに及ぶ。

 現在、「極」は店頭販売だけだが、将来は通販も視野に入れているという。

 問い合わせは「う玉屋」、電話027(387)0876(午前11時~午後6時、火曜、水曜休み)。

「う玉屋」の店内=群馬県高崎市

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