大自然の中で楽しむキャンプ。自然の中でカップラーメンを食べて、自然と一体になった気分!ラーメンの残り汁も自然の中へ……って、ちょっと待ってください!大自然の中で楽しむからこそ、キャンプで出たゴミはしっかり自分の責任で処理しないといけません。マナー不足のキャンパーにならないために、キャンプでのゴミの捨て方と、特に困るカップ麺などの残り汁の処理方法をご紹介します。
キャンプで出たゴミは責任を持って自分で処理するのがルール!
キャンプでは必ずゴミが出ますよね。
最近はゴミを捨てられるキャンプ場も増えてきているので助かっていますが、専用ゴミ袋の購入が必要だったり、細かい分別ルールがある場合があるので、必ずキャンプ場のルールにしたがってゴミ捨てを行いましょう。
分別せずに捨ててしまった場合、その処理をしなければならないのはお世話になったキャンプ場のスタッフの方です。余計な仕事を増やしたり、ご迷惑をかけてしまうことで、今後ゴミの受け入れをやめてしまうこともあるかもしれません。私たちキャンパーは、ゴミを受け入れてくれることに感謝しながら、ルールをしっかり守るべきなのです。
稀ではありますが、壊れたキャンプ道具などをそのまま廃棄していくキャンパーもいるようです。不法投棄になりますので、絶対に止めましょう。
今回ご紹介するのは、ゴミの処理で困りがちな「残飯処理」について。特にキャンプで出た汁物の処理方法について解説していきます!
キャンプ場の炊事場は使い方に注意が必要 残飯処理は「自分で」が常識!
キャンプ場の炊事場は共有スペース。多くの人が使う場所なので、ゴミに関しては特に注意が必要です。
しかし、マナー不足のキャンパーがとても多い場所でもあります。洗剤の泡が大量に残っていたり、作業台が水浸しになっていたり。さらには、流し台の排水口に大量の残飯が放置されていることも少なくありません。
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食器を洗いに行ったときに、残飯だらけの流し台に直面して残念な気持ちになってしまうんですよね……。
キャンプ場によっては炊事場に生ゴミ用のゴミ箱を設置してくれているところもありますが、基本的には生ゴミは炊事場に放置せず、各自清掃してサイトに持ち帰ることがルールです。食器洗いの際に出る細かい野菜くずやご飯粒なども流し台を使い終わった際に清掃するのを忘れずに。
筆者は、食器洗いセットの中に必ずストッキングタイプの水切りネットを入れています。
この水切りネットを流し台の排水口にセットしてから食器洗いをします。
ストッキングタイプは良く伸びるし、細かいゴミもしっかりキャッチしてくれるのでおすすめです。
食器洗いが終わったら、流し台に残っている泡を全て流し、作業台にたまった水を拭き取って、水切りネットを回収してサイトに持ち帰って捨てます。
これで、次に炊事場を使う方に気持ちよく使ってもらえますよね。
自宅のキッチンシンク内の生ゴミを散乱させたまま放置しておく人はいないと思います。キャンプ場の共有スペースも自宅のキッチンと同じように、綺麗な状態で使い終えるようにしましょう。
キャンプゴミの最大の難関は汁物! 油分の多いものは特に注意が必要
いつかのキャンプで、食べ残しのカップラーメンを炊事場の流し台に流してそのまま放置されているのを見つけたことがありました。その時は麺も大量に残っていたので、本当に不快な気分だったことを覚えています。
カップラーメンに限らずですが、スープやみそ汁、鍋物などの汁物メニューは食べ残しが多く残りがちです。残ったスープはゴミ箱には捨てられないため流し台に流して処理することが多いと思いますが、自然の中にあるキャンプ場では汚水処理機能のないところがほとんど。
つまり、川などに直接流して排水していることもあるんです。
そんな中へ、油分や塩分たっぷりのスープを流して捨てることは絶対に避けたいですよね。
残り汁は少しの工夫で燃えるゴミに 排水管の劣化も防ぐ
ご家庭のキッチンの排水溝でも、油分を多く含むスープなどを流してしまうことで排水管の中で油分が固まって詰まりの原因になったり、排水管の劣化を早める原因になってしまいます。
簡単に掃除できる箇所でもないので、油分を含んだものは排水管に流さない方が賢明ですね。
単純に「すべて飲み干す」なんて力技もありますが、塩分の摂りすぎも心配ですのでここでは却下しましょう。
そこで今回提案したいのが、汁物を燃えるゴミとして捨てる方法です。
普通に食べて、残ったスープを処理していきます。
ごちそうさまでした。カップヌードルだと残ったスープの量は少なめですね。
残ったスープを計量してみたら、100cc程度でした。
この量をもとに、様々な方法を紹介していきます。
残り汁を捨てる方法① キッチンペーパーや新聞に吸わせる
キッチンペーパーの方が吸水性は良さそうですが、ここはあえて新聞紙を使用します。
新聞紙を細かくちぎって余りスープの入ったカップ容器に浸し、スープを吸わせます。
細かくちぎった方が、吸い込みやすくなるのでおすすめですよ。
新聞紙2枚くらいで、スープが垂れてこなくなりました。
ビニール袋に入れて口をぎゅっと縛り、ゴミ箱に捨てられるようになりました。
残り汁を捨てる方法② 片栗粉で固める
片栗粉の、熱を加えると固まる性質を利用します。
鍋やシェラカップに残ったスープを移して加熱します。
スープをカップ容器に戻して、片栗粉を投入します。量はスープの量によって変わるので様子を見ながら入れてください。固めたいので、多めに入れてしまって大丈夫です。
(このときは大さじ2くらい入れてみました)
箸でぐるぐる混ぜたら、持ち上げられるくらいに固まりました。
こちらも、ビニール袋に入れて口をぎゅっと縛って捨ててください。
一度加熱し直さないといけない点は手間ですが、片栗粉は食品なので、誤って口にしてしまった場合でも安全です。
残り汁を捨てる方法③ 『残った麺スープ 固めてポン』で固める
今巷で話題になっている『残った麺スープ 固めてポン』を使用する方法です。
こちらは100均ダイソー(DAISO)で購入できる3包入りのお手軽版になります。
成分は高吸水性樹脂パウダーで、いわゆる「吸水ポリマー」と呼ばれているものです。
紙おむつなどに使用されていて、数グラムで1リットル分もの水分を吸収してくれます。しかも、取り込んだ水分は力を加えても漏れだすことはありません。
1包に高吸水性樹脂パウダーが11g入っていて、180ccのスープを固められます。スープの油分や塩分が多かったりすると固まりにくい場合があるようなので、その時は2包使用してください。
食べ終わったカップ容器に『固めてポン』を投入します。
すぐ箸でかき混ぜてください。本当にあっという間に固まってきます。
しっかり水分を吸収してくれて、ゼリー状になりました。
ここまでしっかりゼリー状になれば水分が漏れだす心配もないので、そのまま捨てられます。
『固めてポン』は、ダイソー版もネットショッピングで購入できる30包入りのお徳用も、1包約35円程度。かなりのローコストで手に入るのでおすすめです。
残り汁を捨てる方法④ 『高吸水性樹脂』で固める
『固めてポン』に使用されている高吸水性樹脂は、それ単体でも購入できます。
こちらは大容量の取り扱いになりますが、防臭のビニール袋との併用で災害時の簡易トイレとしても使用できるので、備えておいても無駄にはならないと思います。
『固めてポン』が11gで180ccの使用量に対し、高吸水性樹脂は10gで500mlの水分が固まるようです。Amazonの価格だと10gで約16円のコスト※ なので、『固めてポン』よりかなり低コストになります。
ただし、個包装ではないので、袋から出すときに飛び散ったり、湿気が入らないように気を付けたり、取り扱いが少し難しくなります。
※参考:2022年4月現在の価格
筆者がキャンプへ持参する際は、セリアの125mlの調味料ボトルに詰め替えています。
ボトルいっぱいに入れて80gほど入ります。
誤飲誤食を防ぐために、必ず中身が高吸水性樹脂だというラベリングをしてくださいね。
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「たべられない」とひらがなでも書いておきました!
調味料ボトルのフタを使うとおよそ1杯で10gなので、1回分の量も計量もしやすいです。
ペットボトルに詰め替える方も多いようです。ペットボトルのフタだとおよそ1杯で5gなので、こちらも計量はしやすいですね。
実際に水道水で試してみたところ、10ℊの高吸水性樹脂で500mlの水がしっかり固まりました。
ただ、キャンプの際に使用するのは塩分や油分が含まれたスープなので、水道水より固まりにくくなります。
今回、300mlの麺つゆが、何gの高吸水性樹脂で固まるのか実験してみました。
麺つゆは、つけつゆ程度の濃さにしています。少し塩分濃いめですね。
20g混ぜて、ここまで固まりました!
高吸水性樹脂を10g入れて1分くらい袋で混ぜていましたがなかなか固まらなかったので、10g追加して使用しました。
ただ、時間が経つともう少し固くなっていたので、時間を置けばもっと効果があるのかもしれません。
ゴミをきちんと分別できるキャンプにおすすめの仕分けゴミ箱を紹介
キャンプでは様々な種類のゴミが出ると思いますが、燃えるゴミ・ペットボトル・缶の3種類程度に分けられるように、最低でもゴミ箱は3つくらいに分けられるものを準備するのがおすすめ。
様々なアウトドアブランドから便利なゴミ箱が出ていますので、自分のテントサイトの雰囲気に合うゴミ箱を選んでみましょう。
① LOGOS(ロゴス) 分別できるフォールディングダストBOX
LOGOS(ロゴス)の『分別できるフォールディングダストBOX』なら、これひとつで3つのゴミ袋をセットできます。
蓋つきなので、カラスや鳥、動物にゴミを荒らされる心配もなく、においも気になりません。
コンパクトに折りたためるので、積載にも響かないのも嬉しいポイント。
② ルートート(ROOTOTE) ルー・ガービッジ 30L
トートバッグで有名なルートート(ROOTOTE)から販売されている、トートバッグ型のダストボックス『ルーガービッジ 30L』もおすすめです。
ポリプロピレン製で水や汚れに強く、広げるとしっかり自立し、ゴミ袋を留めるスナップボタンも付いています。
③ オレゴニアンキャンパー(Oregonian Camper) ポップアップトラッシュボックス
オレゴニアンキャンパー(Oregonian Camper)のポップアップタイプのゴミ箱『ポップアップトラッシュボックス』もおすすめ。
約55Lの大容量なので、これひとつに2袋くらいのゴミ袋を設置できます。もちろんゴミ袋を留めるボタン付きなので、ずれる心配もありません。
武骨な雰囲気のサイトに似合いますね。
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