栃木や群馬など4県にまたがる渡良瀬遊水地の谷中湖で、魚が大量に死んでいたことが2日、分かった。下都賀漁協は数週間前から死んだ魚を把握していたといい、「水位が下がっている影響で酸欠になったのではないか」としている。
同漁協によると、魚はコイ科のハクレン。体長1メートル前後のものが少なくとも数千匹、死んでいるとみられる。10年ほど前にも同様の現象があった。
遊水地を管理する国土交通省利根川上流河川事務所のホームページなどによると、谷中湖では3月下旬まで、かび臭の原因となる植物プランクトンなどの発生を抑制するため、水を抜いて湖底を日光にさらす干し上げが行われていた。
この日午後、同湖周辺を散歩した茨城県古河市大山、主婦島田愛子(しまだあいこ)さん(68)は「初めて見たので驚いた。腐敗臭のような臭いがひどい」と話した。