【MLB】鈴木誠也「払ったって感じ」で2号2ラン 結果より「失敗の方がいい」一問一答

交代後に取材に応じたカブス・鈴木誠也【写真:盆子原浩二】

4回に左中間へ豪快弾「結果というよりはスイングできたことが良かった」

■カブス 5ー4 エンゼルス(オープン戦・日本時間3日・メサ)

カブスの鈴木誠也外野手が2日(日本時間3日)、米アリゾナ州メサで行われたエンゼルスとのオープン戦で、“メジャー2号”となる2ランを放った。「5番・右翼」で先発出場し、4回の第2打席に悠々と左中間に運んだ2試合ぶりの一発。2打数1安打、打率.143になった。一問一答は以下の通り。

――本塁打の感覚は?
たまたまな感じで、風で入りました(笑)。

――しっかり当たった印象だったが?
そこよりも、打てなかった打席を反省ないといけないことがたくさんありますし、いろいろ試しながら打席に入っているんで。今は結果うんぬんというよりは、とにかく数多く自分のスイングを出せるのが一番なので。そういった面では、きょうは自分のスイングが打席の中で強くしっかり振ることができた。結果というよりはスイングできたことが良かったです。

――打席のテーマは?
適当にやろうという感じで、あまり考えすぎてもよろしくないかなと思ったので。とにかく適当に振ろうと割り切ってやりました。

――三塁を回ったところで掌を合わせて拝むようなポーズ
一緒にやろうと言われたので、普通のタッチじゃダサいからと言われたんで。やったことないからなとは思ったんですけど、ああいう形になりました。

――米国に来てどう感じている?
環境にも慣れてきましたし、試合の感覚もいつも通りという感じなので、あとは自分の考え方がしっかり定まってくればいいんじゃないかなと思っているので。シーズンに入ったらまたいろいろ変わると思いますし、今は本当に怪我しないようにしっかり体動かしてやっていきたいなと思ってはいます。

――米国に来て1番の手応えだった?
覚えてないす、あんまり。その前の三振にムカついていたんで。どうでもいいです、ホームランは。きょうはノーステップしないで、1打席目やったんですけど、当てにいってる感じしてやだなーと思ったんで、普通に変えずに自分のスイングでやってみようと思って(打席)入っていたんで。たまたま甘いボールきたんで反応で打てたんですけど、あのチェンジアップを何回も同じボール振ってるようじゃまだまだ。

――そういう意味では自分を通した?
たまたますね。

前日に見つけた課題を潰す日々「自然と手が走ってさばけた」

――自分を信じるメンタルは大事?
考えたことないっす。普通に野球やってる感じで。特にわかんないです。イチローさんとか(大谷)翔平みたいに数多くの大リーガーがいる中で、いろんなこと(発言を)言われてるじゃないですか。僕ほんとなくてそういうの、わかんないんですよ。みんなすごいなと思って、どうやってそういう心境に持って行ったりとか、いろいろ勉強することがたくさんあって。僕に聞かないでください(笑)。

――改めて感想は?
もちろん結果が出ることはうれしいですけど、それよりもいろんなことを試しながらやっていく中でたくさん失敗もしてますし、失敗することによってちょっとしたきっかけが生まれることが僕の中にはたくさんあって、わざと失敗しているではないんですけど、失敗するだろうなと思って打席に入ることも結構あって。(前日の試合でも)悪いところを曝け出してしまおうと。それで何が悪いか分かったんで、きょう練習で取り組んで、1打席目に感覚的になんとなく良くなってきているなと。結果っていうよりは、失敗することで次の日につながるのがいいのかなと思っているんで。失敗している時のほうがいい。

――1号よりは“いい”たまたま?
今までだったらあれがファウルになったり、空振りしたり、手が出なかったりしたんですけど、自然と手が走ってさばけた。振ったってよりは払ったって感じが出たんで、反応的にはすごくよくて、ホームランはたまたまですよ。狙ってもないし、角度が良くて入っただけなんで。

――失敗から見つけていく作業は広島時代から?
ずっとですね。昔から。良くないのは自分でわかっているんで。ヒットで掴むよりは、凡打やファウルで「あっ」って思うことが多い。すぐ見つけようと思っても続かない。辛抱強く、苦しいですけどね。結果出ないし。失敗しててもずっと違うわって時もあれば、「あれ?」って気付けることもある。今は本当試しながらやってます。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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