ブルージェイズ・加藤豪将が開幕ロースター入りへ 米記者が伝える

ブルージェイズはマイナー契約の招待選手としてスプリング・トレーニングに参加していた加藤豪将を開幕ロースターに登録することを決めたようだ。「スポーツネット」のベン・ニコルソン・スミスなど複数の記者が伝えた。現在27歳の加藤は、2013年ドラフト2巡目でヤンキースから指名されてプロ入りし、今季がプロ10年目。これまで1度もメジャー昇格の経験はなく、悲願の初昇格となる。なお、ブルージェイズがロースターの40人枠に空きがあるため、加藤の昇格に伴うロースター変更は必要ない。

加藤は2013年にカリフォルニア州サンディエゴのランチョ・バーナード高校からヤンキースに入団。ドラフトの同期にはアーロン・ジャッジやタイラー・ウェイドがいる。プロ1年目こそルーキー級で打率.310をマークしたものの、その後は主に打撃面で伸び悩みが続き、プロ5年目の2017年でもまだA+級に停滞。その後、2018年にAA級、2019年にはAAA級へ昇格したが、2019年シーズン終了後にFAとなり、2020年はマーリンズ、昨季はパドレスの傘下に所属していた。

昨季はパドレス傘下AAA級エルパソで114試合に出場して打率.306、8本塁打、42打点、8盗塁、出塁率.388、OPS.862をマーク。ブルージェイズとマイナー契約を結んだ今季はオープン戦13試合で打率.348とアピールに成功し、開幕ロースター入りを勝ち取った。メジャー通算32本塁打の実績を持つグレッグ・バードがロースター入り有力とみられていたが、ブルージェイズはバードをリリースして加藤をロースターに入れることを選択。バードが一塁しか守れないのに対し、加藤は一塁を含む複数のポジションを守れるため、ロースター争いにおいて有利に働いたと思われる。

ブルージェイズは一塁ブラディミール・ゲレーロJr.、二塁キャバン・ビジオ、三塁マット・チャップマン、遊撃ボー・ビシェットで内野のレギュラーが固まっており、左打ちの加藤は右打ちのサンティアゴ・エスピナルとともに内野のユーティリティ的な役割を担う見込み。ただし、二塁のビジオは確固たるレギュラーではなく、限られた出場機会のなかで結果を残していけば、メジャーで活躍するチャンスは広がっていきそうだ。

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