神奈川大の図書館リニューアル 県内最大級蔵書145万冊 閉館時に植松伸夫さんFF音楽、一般開放は再開検討

神奈川大学横浜キャンパス図書館で行われたオープニングセレモニー=横浜市神奈川区

 2021年3月から全面改修を行っていた神奈川大学横浜キャンパス(横浜市神奈川区)の図書館が5日にリニューアルオープンした。145万冊以上の蔵書は県内最大級。伝統を感じさせるれんが調の外観はそのままに、グループワークや視聴覚資料の活用など、多様な学習スタイルに対応する設備を整えた。

 同大みなとみらいキャンパス(同市西区)で先行して使用している、図書の貸し出しサービスができるスマートフォンアプリも導入予定。貸し出し手続きをセルフサービス化することでスタッフの業務を効率化し、相談業務などの学修支援を手厚くしていくという。

 各界で活躍する卒業生の功績を感じられる仕掛けも施した。1階の畳の小上がり席には、棋士の瀬川晶司さんにちなみ将棋盤を設置。2階では、1月に芥川賞を受賞した砂川文次さんの作品を展示中だ。閉館時には、植松伸夫さんが手がけたゲーム音楽「ファイナルファンタジー」が流れる。

 新型コロナウイルス禍前は一般にも開放され、年間600人以上の登録会員がいた。現在は学生以外へのサービスは停止中だが、再開に向けて検討を進めているという。式典であいさつした小熊誠学長は「先輩たちの知の蓄積を感じながら大いに活用し、学びを深めてほしい」と期待を述べた。

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