チェコ映画史上に残る超大作 中世の動乱の中、少女の呪われた恋描く 「マルケータ・ラザロヴァー」公開

チェコ・ヌーヴェルヴァーグの巨匠と称されるフランチシェク・ヴラーチル監督による、1967年の映画「マルケータ・ラザロヴァー」が、7月2日より劇場公開されることが決まった。

「マルケータ・ラザロヴァー」は、13世紀のボヘミア王国を舞台に、宗教と部族間の抗争に翻弄される少女マルケータを描いた作品。「過去の出来事をなぞるのではなく、歴史の内側を直感的に捉えたい」という監督の強い執念から、衣装や武器などの小道具を当時と同じ素材・方法で作成。極寒の山奥で当時と同じように生活しながら、548日間にもわたるロケ撮影を行った。1998年には、チェコの映画批評家とジャーナリストを対象にした世論調査で、史上最高の映画に選出された

物語の舞台となるのは、13世紀なかばの、動乱のボヘミア王国。修道女となることを約束されていた少女マルケータは、領主とは名ばかりの父・ラザルと敵対する盗賊騎士コズリークの息子・ミコラーシュと恋に落ちる。マルケータの心とは裏腹に、増大する王権に対抗するふたつの氏族間の衝突は激化していく。

公開された日本版ビジュアルでは、数奇な運命にさらされる主人公マルケータの姿を中央に捉え、寓話のようなイメージが表現されている。

【作品情報】
マルケータ・ラザロヴァー
2022年7月2日(土)、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
配給:ON VACATION
© 1967 The Czech Film Fund and Národní filmový archiv, Prague

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