名バッテリーの快挙に注目! 今季達成されそうなマイルストーン

メジャーリーグの2022年シーズンの開幕が目前に迫っている。昨季はマックス・シャーザーの通算3000奪三振(当時ドジャース、現メッツ)、ミゲル・カブレラ(タイガース)の通算500本塁打といったマイルストーンが達成されたが、今季も節目の大記録を狙う選手がたくさんいる。メジャーリーグ公式サイトでは、サラ・ラングス記者が今季達成されそうなマイルストーンとして5つの記録をピックアップ。いずれも歴史的な瞬間となることは間違いなく、見逃せないものばかりだ。

【1】ミゲル・カブレラの通算3000安打

通算500本塁打を達成したカブレラだが、昨季121安打で通算安打数を2987に伸ばし、通算3000安打のマイルストーンが達成目前となっている。500本塁打は28人、3000安打は32人が達成しているが、この両方を達成したのはアレックス・ロドリゲス、アルバート・プホルス、ラファエル・パルメイロ、エディ・マレー、ウィリー・メイズ、ハンク・アーロンの6人だけ。4月中にカブレラが史上7人目の快挙を達成することになりそうだ。

【2】アルバート・プホルス通算700本塁打への挑戦

プホルスは通算安打で歴代トップ10入り、通算塁打と通算長打で歴代トップ3入りを狙える位置につけている。現時点で歴代11位の3301安打を放っており、歴代9位のポール・モリター(3319安打)を超えるのはほぼ確実。歴代8位のカール・ヤストレムスキー(3419安打)を追い抜くのはやや厳しいか。

通算塁打でプホルス(6042)の上にいるのはメイズ(6066)、スタン・ミュージアル(6134)、アーロン(6856)の3人だけ。通算長打でもプホルス(1367)の上にはミュージアル(1377)、バリー・ボンズ(1440)、アーロン(1477)の3人しかいない。

そして最大の注目は通算700本塁打への挑戦だ。プホルスは歴代5位の679本塁打を記録。17本で歴代4位のロドリゲス(696)に並び、21本で過去3人しか達成していない700本の大台に到達する。

【3】クレイトン・カーショウの球団史上最多奪三振

通算2670奪三振のカーショウは、ドン・サットンが持つ球団史上最多奪三振記録(2696)の更新が目前に迫っている。故障がなければ昨季中に記録を塗り替えていたことだろう。1年契約でドジャースに残留したため、再び記録更新のチャンスが到来。シーズンの早い段階で球団新記録を樹立することになりそうだ。

なお、球団史上最多奪三振記録を持っている現役投手はナショナルズのスティーブン・ストラスバーグ(1718)だけである。

【4】カージナルスの名バッテリーが挑む大記録

カージナルスが誇る名バッテリー、アダム・ウェインライトとヤディアー・モリーナは昨季、史上4組目となる「通算先発バッテリー300試合」を達成した。その後、記録を304試合まで伸ばしており、あと21試合でメジャー新記録を樹立する。昨季は30試合で先発バッテリーを組んでおり、両者が健康にプレーすればメジャー新記録樹立は確実だ。

また、モリーナは捕手として通算2107試合に出場しており、これは歴代4位の数字。今季120試合でマスクを被ると、カールトン・フィスクとボブ・ブーンを抜いて歴代2位に浮上する。ちなみに、1位はイバン・ロドリゲスである。

【5】フアン・ソトと大谷翔平の通算100本塁打

ソトは通算98本塁打を記録しており、23歳になる前に放った本塁打数としては歴代4位となっている。2020年シーズンが短縮されていなければ、さらに数字を伸ばしていたことだろう。24歳になる前の本塁打数は、メル・オットとエディ・マシューズの153本が最多。これに並ぶのは難しいだろうが、ケン・グリフィーJr.が24歳になる前に放った133本塁打を超えられる可能性は十分にある。あと2本に迫っている通算100本塁打は通過点に過ぎない。

一方、大谷は通算93本塁打を記録しており、日本人選手としては松井秀喜(175)とイチロー(117)に次ぐ歴代3位の本数である。大谷にとっても通算100本塁打は通過点に過ぎず、今季中にイチローを追い抜き、早ければ来季にも松井を抜いて日本人選手の歴代トップに躍り出ることになりそうだ。

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