奈良から広島へ出開帳 広島大仏“里帰り”プロジェクト始動

戦後復興の支えとなり現在は奈良県にある「広島大仏」の里帰りプロジェクトがスタートしました。

木製で高さ約3メートルの「広島大仏」は、戦後、爆心地近くの西蓮寺に安置され、戦争の犠牲者を供養し復興を見守りました。

その後、寺の移動などで半世紀にわたり行方不明となっていたところ、2011年、奈良県の極楽寺にあることが判明。

田中全義住職の発案で広島への里帰りが検討されながら、コロナ禍で停滞していました。

そこで、県内の企業関係者らが仏像を移転する「出開帳」を市民参加のプロジェクトとしてスタートさせました。

広島大仏出開帳プロジェクト 松田哲也実行委員長「宗派や思いを超えて、平和への願いがここから世界に発信をしていく一助になることを最終目的としています」

奈良・極楽寺 田中全義住職「いったん消えた歴史を復元することで、これもまた新たな歴史のスタートとして歩み始めていきたい」

実行委員会は運送経費などをクラウドファンディングで募り、広島大仏を7月からおりづるタワーに安置。

9月の大行列を経て将来的には再び奈良に戻すということです。

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