神奈川県鎌倉市は、2019年10月の台風19号を受け、仮移設していた「西田幾多郎博士記念歌碑」を、元々あった鎌倉海浜公園稲村ガ崎地区(稲村ガ崎1丁目)に再設置したと発表した。
市によると、西田博士は日本を代表する哲学者で、「京都学派」の中核だった。晩年を稲村ガ崎で過ごし、鎌倉の海にまつわる短歌をいくつも残すなど市にゆかりのある人物という。
歌碑は博士の偉業をたたえようと、作家の川端康成や親友の仏教哲学者・鈴木大拙(だいせつ)が発起人となり建立されていたが、高波の影響で周辺の土砂が流され倒壊の危機があったため、安全確保を目的に待避させていた。