今年初の台風・1号 発達しながら来週にかけて北上傾向

 きのう8日(金)日本のはるか南の海上で発生した今年初めての台風・1号は、今後非常に強い勢力まで発達し、北上する見通し。来週後半には小笠原諸島に接近するおそれがあるため、今後の進路に注意が必要だ。

 きょう9日(土)午前9時現在、台風1号は日本のはるか南の海上を1時間に20キロの速さで北に進んでいるとみられる。中心の気圧は996ヘクトパスカルで、今後発達しながら北上し、あさって11日(月)にはフィリピンの東に進んで強い勢力となる見通し。次第に平均風速25メートル以上の暴風域を伴い、12日(火)朝にはフィリピンの東で非常に強い勢力にまで発達する見込みだ。

 まだ予報円は大きく進路は明確に定まっていないが、台風が予報円の中心を通る場合、来週後半に小笠原諸島に接近するおそれがある。また、来週は日本付近に前線が停滞する見通しで、日本付近は雨やくもりの日が多くなりそうだが、前線に向かって台風周辺の湿った空気が流れ込んで雨脚が強まるおそれもある。台風1号の今後の情報に注意が必要だ。

9日(土)午前9時の熱帯低気圧情報。今後24時間以内に台風となる見込み(熱帯低気圧・台風情報は最新のものをご確認下さい)

 また、きょう9日(土)午前にはフィリピンの東で熱帯低気圧が発生し、今後24時間以内に台風2号にまで発達する見通し。ただ、台風になったとしても動きはにぶく、ほとんど停滞して13日(水)には再び熱帯低気圧に変わる見込み。今のところは日本付近に近づく可能性は低そうだ。
 日本の南海上では早くも夏の気配が漂い始め、今後も念のため注意をしておいた方がよさそうだ。

(気象予報士・鈴木悠)

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