横浜・瀬谷の海軍道路 市の桜伐採計画、ソメイヨシノ226本 市民から不満の声、樹木医も「まだ生きる」 

道路の拡幅にあわせて伐採が計画されている桜並木=3月下旬、横浜市瀬谷区の海軍道路

 桜の名所として横浜市民に親しまれている「海軍道路」(同市瀬谷区)の桜の大部分を伐採し、道路を拡幅する計画が進められている。市は「(桜の)老木化が進み再生が必要」と説明し、伐採後に別品種を植えて桜並木を再生させる計画を検討するとしているが、市民からは「伐採されるとは知らなかった」などと不満の声も聞かれる。桜に詳しい樹木医は「痛んできたら寿命というが、適切な手入れをすれば桜はまだまだ生き続ける」と指摘する。

 市によると、海軍道路と呼ばれているのは環状4号線の瀬谷中学校前~八王子街道の約3キロでソメイヨシノ282本、ヨウコウ39本の計321本の桜が植えられている。そのうち伐採の対象となるのは、拡幅する1.3キロ沿いに並ぶソメイヨシノ226本という。

 拡幅計画は旧上瀬谷通信施設跡地(同市瀬谷、旭区)の返還後、土地利用方針を決める中で浮上。跡地で2027年に国際園芸博覧会(花博)の開催を予定しており、その後のまちづくりを視野に来街者のアクセス向上を図る狙いがある。

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