【ウエルシアHD池野会長】調剤の外部委託「起きたらの検討している」

【2022.04.11配信】ウエルシアホールディングスは4月11日に2022年2月期決算説明会をオンラインで開いた。この中で池野隆光会長は、議論されている調剤の外部委託の問題に触れ、「やる・やらないは別にして、実際にそういうことが起きたらどのように手を打っていくのかということを、すでに検討しているところ」と述べた。

化粧品強いコクミンやナリスによりグループで化粧品市場の1割目指す

池野隆光会長は、経営の方針について説明した。

ドラッグストア実態調査(日本チェーンドラッグストア協会)の内容に触れ、「業界は総じて調剤併設で調剤を一緒にやるところ、あるいは食品を拡充した取り組みが評価され、成長している」との見方を示した。生鮮食品を取り扱う店舗も増えており、スーパーマーケットとの垣根が低くなってきているとした。

今年6月に経営統合を予定するコクミンについては、駅ナカなどターミナル店が非常に多いこと、化粧品が中心になっていることなどを特徴にあげ、これによりナリスを含め化粧品というドラッグストアが取り揃える全てのカテゴリーが揃う会社になるとした。3.5兆円といわれる化粧品市場において同社グループで約10%を占めたい、と将来目標を掲げた。

子会社の調剤併設率がウエルシア薬局程度になると「日本で最大の調剤の規模になっていく」

調剤事業の展望については、「子会社の併設率はまだまだ少ない」とし、各社がウエルシア薬局程度になると、「日本で最大の調剤の規模になっていくだろうというふうに思っています」と述べた。
議論されている調剤の外部委託については、「こういう問題につきましても、やる・やらないは別にして、実際にそういうことが起きたらどのように手を打っていくのかということを、すでに検討しているところであります」と述べた。

同社の目指す姿として、「企業価値の向上と従業員の満足度の向上」を掲げ、「それを指標にして仕事をしているところであります。よく人件費が高いのではないかというご意見もございますけれども、これから私たちが取り組んで参ります地域の生活者支援を考えており、やはり若い人を積極的に雇用し、そして次のフォーマットに向かっていくためには人材の確保というのは絶対必要だというふうに考えております」とした。
「営業利益と生活支援を両輪で動かすことを最も基本的な考えとし、推進したいと思っています」と述べた。

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