「春を祝う日常戻って」開成でウクライナ伝統のヒバリパン販売して支援

ウクライナ伝統のパン「ジャイヴォロンキ」を販売する子どもたち

 ロシアによる軍事侵攻を受けているウクライナの人々を支援しようと、ウクライナ伝統のヒバリパンを販売するチャリティーイベントが10日、神奈川県・小田急開成駅前の公園広場で行われた。市民団体の呼びかけで地元のパン店4店舗が協力。販売を手伝った子どもたちは「今このときも戦争に苦しんでいる人たちがいる。少しでも力になりたい」と訴えた。

 ヒバリパンはウクライナ語で「ジャイヴォロンキ」などと呼ばれる。渡り鳥のヒバリを模したパンを伝統的に3月の祭りに合わせて子どもたちが焼き、春の到来を祝して空中に投げられるという。

 開成町で子育て支援活動に取り組む「ASOBI隊」が「ウクライナ支援のために何かできることをしたい」と呼びかけた。子ども服を無償で譲り合うバザー形式の「おさがりの会」とともに初めて開催し、地元の小中学生7人も売り子として汗をかいた。

 用意したパン140個は30分足らずで完売。購入した女性(40)は「毎日ニュースで見て暗い気持ちになる。なかなかできることも少ないので少しでも支援できれば」と話した。売り上げは避難民を支援する非政府組織(NGO)活動に全額寄付する。

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