【日光】市消防本部の書庫で眠っていた1949年の今市地震の記録写真が見つかり、同本部が写真を活用した防災意識の啓発を企画している。今市地震は、1万1千棟を超える建物被害に遭いながら発生した火災がゼロという「極めて珍しい震災」(同本部)。写真からは火災を防いだ市民の自助、共助の様子もうかがえ、同本部予防課係長の水野暁彦(みずのあきひこ)さん(49)は「今の時代こそ当時の行動が教訓になるはず」と話す。
書庫を整理した際に見つかったモノクロ写真は約30点。被害状況や救助活動、市民の様子などが記録され、ロビーに展示公開した。「今では今市地震を知らない職員も多い」と水野さん。職員の意識を高めるのが狙いだが、一般にも公開し自治会や自主防災組織などでも活用してもらいたいと考えている。