泥沼の阪神、諦めるのはまだ早い? 14.5ゲーム差、メークドラマ…過去の大逆転優勝

16試合を終え、いまだ1勝と苦しんでいる阪神【写真:荒川祐史】

最大のゲーム差をひっくり返し優勝したのは1963年の西鉄

開幕から苦しい戦いを強いられている阪神。リーグワーストの開幕9連敗を喫し、史上最速となる11試合目で10敗目を喫した。13日時点で16試合を戦い、いまだ1勝。“負のデータ”が取り上げられているが、過去にはそれ以上の逆境から這い上がった球団も存在する。ここでは大逆転優勝を成し遂げた主なチームを取り上げる。

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2リーグ制以降で最大のゲーム差をひっくり返したのは1963年の西鉄だ。4月に4位、5月には5位と低迷し、6月には首位・南海と最大14.5ゲームを離されていた。だが、夏場を迎えると、一気に勝ち星を重ね、10月に南海が全日程を終えた時点でゲーム差は1まで縮まった。4試合を残して3勝1分け以上が優勝の条件だった西鉄は、4戦全勝で大逆転優勝を成し遂げた。

1996年に長嶋茂雄監督(現・終身名誉監督)が率いた巨人も凄かった。7月の時点で首位広島に11.5ゲーム差をつけられていたが、同9日の広島戦で日本タイ記録となる9者連続安打を放って勝利したのが、巻き返しの合図になった。怒涛の追い上げで100試合目に首位の座を奪うと、10月6日の中日戦に5-2で勝利してリーグ優勝が決定。“メークドラマ”とも呼ばれ流行語大賞にも選出された。

近年では2016年の日本ハムが首位ソフトバンクに11.5差も逆転V

巨人は2008年に最大13ゲーム差をひっくり返し“メークレジェンド”と呼ばれる逆転優勝を果たしている。この時は阪神が開幕から独走体勢だったが、巨人の猛追の前に涙を飲むことになり、岡田彰布監督が責任を取る形で辞任することとなった。

最も記憶に新しいのは、2016年の日本ハム。首位ソフトバンクに最大11.5ゲーム差をつけられたが、6月まで3位をキープ。交流戦の6月19日の中日戦から7月11日のオリックス戦にかけて球団新記録の15連勝をマークして徐々にゲーム差を縮めていくと、9月22日にマジック「6」が点灯。同28日の西武戦に勝利して4年ぶりのリーグ優勝を果たした。

今季の阪神はヤクルトとの開幕戦で7点差を逆転され、泥沼の連敗が始まった。過去の優勝チームの開幕連敗は1960年の大洋の6連敗が最長で、データ上では阪神のV確率は0%となっている。ただ、首位の巨人とは10ゲーム差。上記のように、それ以上のゲーム差をつけられながらも、大逆転劇を成し遂げたチームが存在するのは確かだ。

まだ、シーズンは始まったばかりで残り試合も十分にある。タイガース版「メークミラクル」へ。ペナントレースを盛り上げるためにも猛虎の反撃に期待したい。

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(Full-Count編集部)

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