台湾カステラとは?本場の人気店食べ比べでわかった!魅力や特徴を現地で解説

日本でも大人気の台湾スイーツ「台湾カステラ(現烤蛋糕)」。やわらかくてふるしゅわっとした食感に加え、素朴な甘さがクセになるおいしさです。今回は、本場・台湾で人気店をいくつか食べ比べつつ、その魅力を徹底解説したいと思います!

台湾カステラとは?

日本で「台湾カステラ」として知られているこのスイーツは、台湾の言葉で「現烤蛋糕(シエンカオダンガオ)」もしくは「古早味蛋糕(グーザオウェイダンガオ)」と呼ばれ、焼きたてのケーキ、もしくは昔ながらのケーキという意味合いがあります。

日本で定番のカステラはしっとりとした食感のものが多いですが、台湾カステラはシフォンケーキのような、ふわっとした食感が特徴です。

発祥・歴史・定番品は?

台湾カステラの起源を辿ると、実は16世紀に長崎で誕生した「長崎カステラ」と関係があるようです。日本統治時代に長崎カステラが台湾にも入ってくるようになり、現地の好みに合わせて改良を重ねていくうちに、現在のふわっとやわらかい「台湾カステラ」ができあがったとのこと。

特に、台湾北部の観光地・淡水にある「源味本鋪現烤蛋糕(Original Cake)」や「縁味古早味現烤蛋糕(GRAND CASTELLA)」は、ふわふわの巨大カステラを生み出したお店として知られていて、淡水名物グルメとして人気に火が付くとともに、”台湾カステラ”として国境を超えた人気のスイーツとなりました。

台湾カステラは、各店でさまざまなフレーバーのものが販売されています。多くのお店で見かける定番フレーバーは、原味(ノーマル)や起司(チーズ)、巧克力(チョコレート)などです。中には抹茶やラズベリー、コーヒーやバナナミルクなど、ユニークなフレーバーがそろうお店もあります。

筆者が注目した人気店3品を食べ比べ!

ここからは台湾在住の筆者が、3軒の台湾カステラのお店をレポート。あなたが気になるお店はありますか?

【1】台湾北部の観光地・淡水の人気店「縁味古早味現烤蛋糕」

台湾カステラは、台湾北部の観光地・淡水の定番グルメ。通りには台湾カステラのお店がいくつもあり、まさに激戦区と言えます。筆者が台湾カステラを購入したのは、前述の「緣味古早味現烤蛋糕(ユエンウェイグーザオウェイシエンカオダンガオ)」です。実はこのお店は日本にも進出していて、東京スカイツリータウン・ソラマチに店舗を構えます。

行列に並びつつ、焼きあがったばかりの台湾カステラをカットしていく様子を観察。店員さんの手際のよさに、目を奪われます。

今回購入したフレーバーは「雙層起司(ダブルチーズ)」です。表面にはきれいな焼き色がついていて、カステラの間にはたっぷりのチーズが挟まれています。

ひとくちいただいてみると、ふわっとしつつもしっとりとしたケーキは口当たりが軽やか。間にたっぷりと入ったチーズは程よい塩気と濃厚さで、味のアクセントになっています。「さすが有名店!」と思わせるおいしさです。

緣味古早味現烤蛋糕についてくわしくは・・・

>>>【台湾カステラ現地レポ】日本にも出店した人気店!淡水「緣味古早味現烤蛋糕」

緣味古早味現烤蛋糕

住所:新北市淡水區中正路135號

【2】アクセス便利な台北の人気店「双連現烤蛋糕」

淡水は台北から約40分と少し距離があります。アクセス便利な台北で台湾カステラを購入するなら、台北MRT雙連駅近くの「双連現烤蛋糕(シュアンリエン シエンカオダンガオ)」がおすすめです。

このお店では、チーズやフルーツ、コーヒーや黒糖など、日替わりでいろいろなフレーバーのカステラが販売されています。基本は一斤(600g)単位での購入ですが、パック入りのミニサイズのカステラも用意されています。食べ比べもしやすいですね。

筆者は原味(ノーマル)味を購入し、実食。

舌の上でとろけるようなふるしゅわ食感と、玉子の味をしっかりと感じるほんのりとした甘さが心地よいです。ふわっと軽い食感の台湾カステラは、コーヒーや紅茶と一緒にまったりと味わいたくなります。

双連現烤蛋糕についてくわしくは・・・

>>>本場で味わう「台湾カステラ」の絶品食感!台北の人気店「双連現烤蛋糕」実食ルポ

双連現烤蛋糕

住所:台北市大同區民生西路103號

定休日:日曜日

【3】ローカル店の味わいはいかに?「熹之軒古早味現烤蛋糕」

上記2店は観光客にも人気の有名店なのですが、街中のローカルなお店の台湾カステラはどうだろう?と気になって訪れたのが、台北MRT台電大樓駅近くの「熹之軒古早味現烤蛋糕」というお店。小さな店舗で、両隣はフルーツ屋さんと朝ごはん屋さんです。

曜日ごとに異なるフレーバーの台湾カステラが販売されていますが、筆者が訪れた時に販売されていたのは「原味(ノーマル)」のみ。限定フレーバーはまだ焼きあがっていないようで、おじさんに「ごめんね」と謝られちゃいました……。こののんびり感、まさに台湾のローカル店という雰囲気です。

まるでスポンジケーキのような、しっとりしつつもふるしゅわっと柔らかい食感。焼きたてのよい香りとともに、飽きのこない素朴な甘さが口いっぱいに広がります。トッピングがなにも含まれていない原味(ノーマル)フレーバーなので、素材のおいしさがより引き立つのかも。やさしい甘さにほっと癒されます。

熹之軒古早味現烤蛋糕についてくわしくは・・・

>>>【台湾カステラ現地レポ】台北のローカル店「熹之軒古早味現烤蛋糕」で焼き立てをテイクアウト

熹之軒古早味現烤蛋糕

住所:台北市中正區汀州路二段333號

「食べ比べてみた上で、どのお店が一番おいしいか?」と問われると、正直どのお店も食感・味ともに申し分なくて、選ぶのは難しいなと思ってしまいます。そのなかでも、コスパの高さは毎日行列ができているだけあって、淡水の「縁味古早味現烤蛋糕」が秀でていると思います。

ふるしゅわ食感と素朴な甘さが人気のスイーツ・台湾カステラ。いつか台湾にいらっしゃった時に、ぜひ本場で味わっていただきたいスイーツです。

[All photos by Yui Imai]

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