教科書を使わない「シュタイナー教育」実践校が北中城に開校 発達段階に応じた教材を使用

 教科書を使わず、子どもの発達段階に応じた教材やカリキュラムで個性を伸ばす「シュタイナー教育」を実践する沖縄シュタイナー学園(入福玲子代表)が4月、北中城村に開校した。11日には、前身のプリペアスクール「地球(ほし)の輪」に通学していた3~6年生11人を迎えて授業が始まった。16日には1、2年生7人が入学し、計18人の子どもたちと教師10人で新年度をスタートする。

 同学園は南風原町での2年間のプリペアスクール期間を経て開校。小学1年から中学3年まで原則として同じ担任が指導し、長い時間をかけて一人一人と向き合い成長を見守る。

 授業は110分間のエポック授業(集中講義形式)で国語や算数、理科、社会に当たる教科を学ぶ。専科は英語や書道、オイリュトミー(身体芸術)、手仕事、琉球語など。島ヤギや与那国馬の世話、乗馬体験、触れ合いも授業に取り入れる。

 入福代表は「担任がメイン授業をするが、専科も含め、全ての学びがつながっている。そのつながりの中で、子どもたちが伸び伸びと学んでくれたらいい」と語った。

 11日は在校生が出席して「始まりの会」を開いた。学年ごとに新担任や専科の教師が紹介され、在校生が書いた文字で製作したという学園の看板も披露された。その後、在校生は、各学年のテーマカラーで彩られた教室で授業を受けた。

 友だちと楽しく学ぶ様子を見た6年生の保護者は「学校が始まるのが待ち遠しいと話していた」と語り、うれしそうに眺めていた。

 
 学園は活動に賛同する会員や寄付を募っている。問い合わせは「子どもと先生を元氣(げんき)にする会」info@genki-ed.okinawa ホームページはhttps://steiner.okinawa/
 (新垣梨沙)

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