盲導犬育成へCF コロナ禍苦境で設備更新できず

CFへの協力を呼び掛ける奈良部さんと訓練犬

 宇都宮市福岡町の東日本盲導犬協会は、長引く新型コロナウイルス禍で厳しい運営を迫られており、犬舎の冷暖房をはじめとした全施設に電力を供給する設備の更新ができずにいる。

 設備は20年以上使っており、故障で停電につながる恐れがある。そのため同協会は5月31日まで、クラウドファンディング(CF)で寄付金を募っている。事務局長の奈良部武司(ならべたけじ)さん(79)は「社会に役立つ盲導犬への支援をお願いします」と呼び掛けている。

 盲導犬の育成と全国への無償貸与を行う同協会は、1974年の設立以降、約300頭の盲導犬を育成してきた。訓練する犬が盲導犬になれる割合は全体の2、3割。盲導犬とならなかった犬はセラピーや介助など、個性に応じた場所で活躍している。

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