川崎市バス車内で拉致問題啓発 橫田めぐみさんの写真展示 有志の支援団体「帰国実現に」

新潟県佐渡市の草原に立つ横田めぐみさんの写真=川崎市提供

 北朝鮮の拉致事件を改めて多くの人に知ってもらおうと、拉致被害者横田めぐみさん=失踪当時(13)=の写真を展示した川崎市バスが今月1日から市内を走っている。車内広告スペースを活用した初の取り組みで、母早紀江さん(86)=同市=と同じマンションに住む有志の支援団体「あさがおの会」が主催した。会は「帰国実現につながってほしい」と強く願う。

 めぐみさんの写真展は過去に市内各区のほか米国やスイスで開かれてきた。しかし通常の展示では来場者が拉致問題に関心のある人に限られがちだといい、同会は、幅広い世代が利用するバスの活用を決めた。

 計3両の車内広告スペースを全て借り、写真やメッセージ入りのポスターを各車両に16枚ずつ掲示。3カ月間同じ車両を使い、走行路線を毎日変えることで多くの人に見てもらえるようにした。

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