「上越シニア劇団」入賞 地域コミュニティ創造・再生事業企画提案コンペ 喜びの中 稽古に熱 上越文化会館

 上越文化会館の事業として結成された上越市の市民劇団「上越シニア劇団」がこのほど、全国の公立文化施設による地域での優れた取り組みを選ぶ「地域コミュニティ創造・再生事業企画提案コンペティション」で入賞した。本年度最初の稽古となった17日、メンバーに報告された。

17日の初稽古。今後は、11月の小川未明市民音楽劇での出演(個人)も目指して練習していくという

 同コンペティションは、全国の約1400の公立文化施設施設でつくる全国公立文化施設協会の設立60周年記念事業として企画された。

 各施設の設置目的に沿った事業か、地域住民が主体的に創造活動に加わっているかなどの基準を審査し、上越文化会館を含む全国3施設の取り組みが入賞した。

 上越シニア劇団は昨年7月に結成。上越、妙高両市の市民10人からスタートし、19人まで増員。指導、演出に上越市出身の演劇人、如月せいいちろーさんを迎え、今年3月の上越市民演劇祭で舞台デビューした。その後新メンバーも迎え現在のメンバーは22人。現在は今年11月に予定されている市民音楽劇に向けて練習を行っている。

 ◇新メンバーに前市長も 

この日の稽古では、自己紹介から体操、発声練習、歌、せりふの練習などが行われた。新メンバーの藤本誠さん(73、上越市木島)は、長年住んでいた神戸市でコーラスミュージカルに参加した経験から参加を決めたという。「自分を表現するのはやはり楽しい。稽古を通じて、皆さんとの仲も演技も深めていきたい」と話した。前市長の村山秀幸さん(73、大潟区)も初参加。「演劇は初めて。演じることで、自分の新たな面や楽しみを見つけていきたいし、一市民目線でさまざまなことを見ていきたい」と意欲を語った。

 今回の受賞について、上越文化会館の斉藤美代子館長は「入賞はうれしく、誇らしい。劇団の励みにもなるし、文化の大切さを広め、人とのつながり、文化芸術への関心を高めることにもつながってほしい」と願った。

上越シニア劇団の入賞を報告する斉藤館長。上越市のさらなる文化発展などにつながることを願った

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