【東京都薬剤師会】大規模チェーンへの新卒薬剤師就職状況、「薬剤師の地域への貢献をどう考えているのか」

【2022.04.18配信】東京都薬剤師会は4月15日に定例会見を開いた。その中で永田泰造会長は、大規模チェーンに新卒薬剤師が大量に就職している状況に触れ、「地域に根差すのは10年、20年をかけて一薬剤師として地域住民との関係をつくることで、会社対ヒトではない」との考えを示すとともに、大規模チェーンに対しては「薬剤師の地域への貢献をどう考えているのか」と投げかけた。

永田会長は、3月の薬剤師国家資格試験で1万人に近い薬剤師が誕生した一方で、大規模グループ薬局企業約10社で3000人を超える新卒薬剤師の採用があったことに触れ、これから薬剤師過剰も予測される中において薬学教育現場で地域に貢献する薬剤師の姿についてはどのように教育されているのか、と疑問を呈した。

その上で「調剤報酬改定の中でも薬剤師の役割ということがさらに明確化されてきた。地域に根差すのは10年、20年という時間の中で、薬剤師の活動を地域住民に示すのが基本。一薬剤師として地域住民の一人一人と関係をつくるということで、会社対人ではない。大規模企業の皆様方からみて、これは古いと思われているのだろうか」との投げかけた。

都薬としては一人一人の薬剤師が都薬に加入してもらうことで、生涯研修を積み、地域の中でかかりつけ薬剤師としてしっかりとした対応をとれる体制をつくっていきたいとした。

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