【簡単レシピ】 業務スーパーの食材をスキレット・メスティン・ホットサンドメーカーで本格英国パブ風キャンプ飯に!

こんにちは。特にイギリスには縁もゆかりもないくにぱぐです。とはいえ、今回はイギリス料理です。イギリスはパブ文化が栄えており、ビールに合うツマミがふんだんにあります。その中でキャンプ飯に最適かつ手軽な3品を、業務スーパーの材料と、「スキレット」「メスティン」「ホットサンドメーカー」という皆さんがよく使うギアを組み合わせて作ってみました!

伝統的なイギリス料理は簡単でキャンプとの相性も抜群!

※イメージ画像

イギリスというと「食事はあんまり…」というのが世界的によく囁かれていますが、パブという文化があるため、実は結構おいしいツマミが揃っています。

筆者撮影

イギリスには画像のような、IPAビール(ホップを大量に使用した苦味や香り、コクの強いビール)、あるいはスコッチ、アイリッシュウイスキーなどがあり、これらをちびちびと飲みながら、各種ツマミを楽しむわけです。

これがパブ文化ですが、これをたまたま見かけて、「そんなにキャンプと変わらないな」と思ってしまったのが、今回の記事を作るきっかけです。

しかもこれらのイギリス料理は作り方が簡単で、さほど時間もかかりません。

ですので、今回、「メスティン」「スキレット」「ホットサンドメーカー」という、多くのキャンパーが愛用しているギアに着目し、これらを使って、以下の3品を作ってみました。

  • ホットサンドメーカー(トースト)⇒ウェルシュ・ラビット
  • メスティン(揚げる)⇒フィッシュ・アンド・チップス
  • スキレット(オーブン焼き)⇒コテージパイ

※道具等の手間から、作るのが易しい順に並べています。

また、これらの材料はほぼ業務スーパーで揃います。あまり変わったものも使用していません。

お手軽なパブ風つまみを作って、洋酒を楽しんでみるのも、大人なキャンプという感じがして楽しいですよ!ではレシピを1つずつ見ていきましょう!

ホットサンドメーカーで焼くだけ! 英国風ピザトースト「ウェルシュ・ラビット」

1つ目のレシピはホットサンドメーカーを使った英国風ピザトースト「ウェルシュ・ラビット」について紹介します!

ウェルシュ・ラビットとは

筆者撮影

ウェルシュ・ラビットとはウエールズ地方発祥とされる、英国風ピザトーストです。

名前に「ラビット」と入っていますが、ウサギは一切関係がなく、その名の由来は不明と言われています。

レシピは様々なのですが、今回はかなり材料を絞って、しかもホットサンドメーカーだけで作れるようにアレンジをしています。

ホットサンドメーカーは何でもOKですし、日本のビールでも発泡酒でも作れるので、簡単です。

ユニークなのはチーズをビールで溶かすこと。苦味とコクが加わり、単なるピザトーストがしっかりとしたツマミになるのです。

ウェルシュ・ラビットの材料+道具(1人前)

筆者撮影

【材料】

  • 食パン(8枚切り) …1枚 ★
  • ピザ用チーズ …20g ★
  • ビール …50cc ★
  • 黒瀬スパイス …少々
  • ハーブ(オレガノなど) …少々

★は業務スーパーで購入可能

【道具】

  • ホットサンドメーカー(できたら敷居のない深めのもの)
  • コンロ、シングルバーナー

ビールは専用に用意をしなくても、飲んでいるものを少し調理用に使用すれば大丈夫です。できればIPAビールのような苦味の強いものがよいですが、発泡酒などでも構いません。

黒瀬スパイスは無ければ塩胡椒(できれば胡椒は黒胡椒)がよいですが、あれば一本で味付けができます。ほかのアウトドアスパイスでも構いませんよ。

ホットサンドメーカーはなんでもよいのですが、できたら中央に分割の敷居のないタイプが使いやすいですね。

▼ホットサンドメーカーの他種類についてもチェック

ウェルシュ・ラビットの作り方

筆者撮影

(1)ホットサンドメーカーの上にピザ用チーズを乗せます。

筆者撮影

(2)さらにビールを注ぎます。

筆者撮影

(3)ホットサンドメーカーをコンロなどの火にかけ、チーズをかき混ぜながら溶かします。

筆者撮影

(4)完全にチーズが溶けたら、パンを1枚乗せ、フタをして1分程度焼きます。

筆者撮影

(5)ホットサンドメーカーを裏返し、反対側を焼きます。

ある程度焼いたらさらに裏返し、様子を見ながらカリっとチーズに焦げ目がつくまで焼き上げます。仕上げに黒瀬スパイスとハーブなどを少々振りかけたら完成です。

[ 画像が省略されました ]

ビールとチーズの割合は目分量になると思いますが、ホットサンドメーカーを裏表こまかく何度もひっくり返せば、どんな割合でもたいがい上手く焼けますよ。こまめに焼き加減を目で確認しましょう!

英国代表料理をメスティンで揚げる!「フィッシュ・アンド・チップス」

続いて2つ目のレシピは、メスティンで揚げる「フィッシュ・アンド・チップス」について紹介します!

フィッシュ・アンド・チップスとは

筆者撮影

フィッシュ・アンド・チップスはその名を聞いたことがある人も多いでしょう。イギリスを代表する居酒屋メニューと言っても過言ではありません。

実態としてはジャガイモと白身魚を別々に揚げたフライを一度に提供するというもので、衣にビールを使っているのが特徴です。

白身魚はタラのようなホロホロとしたものを使用しますが、厳密に何を使うということは決まっていません。

後述しますが、業務スーパーで利便性の高い白身の身が売られているので、これを活用するといいでしょう。キャンプで揚げ物は大変そうですが、ちょっとずつ揚げては飲みを進めていくのもソロキャンプだと楽しいものですよ。

フィッシュ・アンド・チップスの材料+道具(1人前)

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【材料】

  • 白身魚のフィレ …1枚 ★
  • ジャガイモ …1~2個 ★
  • ビール(3/4程度を魚、残りはじゃがいも用) …80cc ★
  • 片栗粉 …20g ★
  • 米粉(無ければ薄力粉。半分は魚・半分はじゃがいも用) …40g ★
  • ほりにしスパイス …適量
  • レモン …1/6程度 ★
  • タルタルソース …適量
  • ドライパセリ(あれば) …適量
  • キャノーラ油 …300ml程度 ★
  • ドライパセリ(あれば) …適量

★は業務スーパーで購入可能

【道具】

  • メスティン(できればラージ)
  • コンロ、シングルバーナー
  • 油凝固剤 ★
  • キッチンペーパー ★

★は業務スーパーで購入可能。

白身魚は業務スーパーの冷凍食品コーナーにそのものが売られています。2枚入りで500gと結構量が多いので、1枚だけ使うといいでしょう。

種類としては「パンガシウス」というナマズの一種らしいですが、くさみはまるでないので、非常に食べやすいと思います。

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また、ジャガイモからフライドポテトを作るのが面倒な場合は、業務スーパーで「プレミアムシューストリング(要するに冷凍フライドポテト)」というものを買ってくると、揚げるだけで済みます。

ほりにしスパイスは気まぐれで使ってみましたが、それ以外のアウトドアスパイスでもいいですし、塩胡椒でも問題はありません。

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メスティンは揚げ物をするとなるとラージがよいです(それでもかなり浅いとは思いますのでもっと深さのある揚げ鍋があればなおよいです)。

使った油は現地で凝固剤で固めてしまえば、持って帰ってきての廃棄も安全です。

フィッシュ・アンド・チップスの作り方

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(1)白身魚を解凍しておきます。時間がない時はチョロチョロと水道水に袋ごと当てると早く解凍ができます。

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(2)半解凍ぐらいで白身魚は十分使えます。水分をぬぐい、適当な大きさにカットしましょう。

結果からいうと、メスティンがかなり小さいので、この画像サイズだと少し大きすぎました。この半分の大きさでいいと思います。

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(3)ほりにしスパイスで下味をつけてから、ビール、米粉、片栗粉を混ぜた衣に白身魚をまぶしていきます。ジップロック等の厚手のビニール袋の中でやると洗い物も少なくて簡単です。

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(4)じゃがいもはよく洗い、皮ごと串切りにして、米粉とビールで同じように衣付けしておきます。

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(5)メスティンに油を注ぎ、加熱します。温度計がもしあるなら160度以上に加熱しましょう。ただ、200度を超えると引火の可能性が出てくるので注意しましょう。

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(6)じゃがいも、魚の両方を揚げていきます。最初は触らず、浮いてきたらひっくり返し、5分~7分ずつぐらい揚げていきます。色がきつね色になってきたら、しっかりと揚がった証拠です。

筆者撮影

(7)キッチンペーパーで軽く油を吸い取らせれば完成です。ドライパセリがあればかけると仕上がりが良くなります。

また、ジャガイモはほりにしスパイスをかけましょう。そのまま食べてもいいですし、お好みでレモンやタルタルソースをかけるとより美味しさが増します。

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使い終わった油は現地で完全に処理するのは大変なので持ち帰りましょう。

油の凝固剤(「固めるテンプル」など)を使えば、大部分は燃えるゴミになりますし、こびりついた汚れは家で洗剤を使って洗い上げましょう!

スキレットが調理器具と食器を兼ねる! ピザオーブンで焼く「コテージパイ」

3つ目のレシピは、スキレットを活用した「コテージパイ」について紹介します!

コテージパイとは

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コテージパイは、パイ生地の代わりに潰したじゃがいもを使用したパイのことです。

コテージパイというと牛肉のパイ、シープパイで羊肉のパイを指しますが、今回は合い挽き肉で作りますので、一応コテージパイと呼びましょう。

なめらかで優しいじゃがいもの口当たりと挽肉の力強い味わいが相性良く、お酒がどんどん進む、かなり飲んべえ向きのパイです。

潰したじゃがいも(マッシュポテト)を作るのは面倒そうですが、実はお湯で戻せるタイプの乾燥マッシュポテトが売られていますので、これを使うようにしましょう

パイを焼く工程があるとはいえ、スキレットの中で焼く直前までの工程はほぼすべて完了しますし、焼き上げたパイはそのままスキレットから食べられます

つまり、調理器具と食器をスキレットが兼ねるので、意外と手間のない料理だと思いますよ。

コテージパイの材料+道具(1人前)

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【材料】

  • 合い挽き肉 …200g ★
  • タマネギ …1個 ★
  • にんじん …1/2本 ★
  • セロリ …1/2本 ★
  • ニンニク …1片★
  • ほりにしスパイス …適量
  • 乾燥マッシュポテト …50g程度
  • ピザ用チーズ …適量 ★
  • バター …10g ★
  • ブイヨン …1個 ★
  • ドライパセリ …適量
  • キャノーラ油 …大さじ1

【道具】

  • スキレット(下記のオーブンに納まるもの)
  • ピザ用オーブン
  • オーブンの加熱用器具(薪ストーブやバーベキューグリル)
  • グリル、バーナー
  • シェラカップなど

乾燥マッシュポテトはポテトサラダなどを作るのにも便利です。最寄りのスーパーで取り扱いがなければ通販でも購入できます。

もちろん実際にじゃがいもをゆでて潰しても構いません。その場合、皮をむいた大きめのじゃがいも2個ぐらいが目安になると思います。

ほりにしスパイスはフィッシュ・アンド・チップスの項目を参照ください。

やはり「ほりにしスパイスでなければダメ」ということはありません。どんなアウトドアスパイスでも、塩胡椒でもOKです。

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スキレットは取っ手のないタイプだとピザ用オーブンに納まりやすいです。納まらないとパイは焼けないので、この点注意しましょう。

ピザ用オーブンはストーブやバーベキューグリルで加熱します。

コテージパイの作り方

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(1)タマネギ、にんじん、セロリをこまかく刻みます。あらかじめ家で刻んでおいて、ジップロックでキャンプ場まで運んでもいいでしょう。

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(2)少量のキャノーラ油を敷いたスキレットをコンロにかけ、(1)の野菜を炒めていきます。タマネギの色が透き通ってくるぐらいが目途です。

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(3)ほりにしスパイスで下味をつけ、潰したニンニクと、刻んだブイヨンを入れ、さらに炒めます。ブイヨンが完全に溶けてしまうまで炒めましょう。

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(4)挽肉も加え、さらに炒めます。挽肉にも完全に火を通しましょう。

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(5)全体によく火が通ったら、軽くスプーンなどでたたいて均し、均一の高さにします。じゃがいもが上に乗るので、その分高さに余裕は残しておきましょう。

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(6)熱湯を沸かし、シェラカップなどの別容器で乾燥マッシュポテトを練っていきます。この時、ほりにしスパイスとバターも加え、味に深みを出していきます。

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(7)スキレットの上にマッシュポテトを均しながら乗せていきます。

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(8)スキレットの上のマッシュポテトに、さらにピザ用チーズを乗せて下準備は完了です。これを250度に熱したオーブンで20~30分ほど様子を見ながら焼いていきます。

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(9)チーズが溶けて、焦げ目が軽くつけば完成。仕上げにドライパセリを振ると見栄えが良くなります。

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マッシュポテトは一度に全量作るというよりは、加減を見ながら足していくといいでしょう。焼き加減もこまめにチェックしながら程よい仕上がりをめざしましょう。

どんな料理もキャンプ飯になる!工夫の基本はこのレシピに詰まっています!

筆者撮影

今回、なんとなくIPAビールに合いそうな料理をやりたくなり、ハピキャンにて3レシピの企画をさせて貰いました。

もちろんイギリス料理をキャンプ場で作るなんていうレシピはどこにも存在しませんので、私なりにいろいろと工夫をしてみました。

ホットサンドメーカーで焼く、メスティンで揚げる。スキレットでオーブン調理をする、というのはいずれも汎用性が高く、イギリス料理でなくても様々な料理に転用が効くアイデアです。

これらを活用すれば様々なアイデアキャンプメシが作れるはずなので、皆さんも「こんな料理をキャンプでやりたいな~」というアイデアがあれば、これらのテクニックを当てはめてみると、すごい新作料理が作れるかもしれませんよ。

キャンプにぴったりのおつまみレシピ

© ハピキャン