サンリオの人気キャラクター「シナモロール(シナモン)」が19日、神奈川県中井町の「なかい応援大使」に就任した。町内には鉄道駅がなく若い世代の人口流出も続くが、町の“ゆるキャラ”の「なかまる」と二人三脚で地域の魅力発信に一役買っていく。町はグッズ展開で「ふるさと納税」の約3千万円増収を見込むなど、財政面でも人気者にあやかろうと狙う。
今年でデビュー20周年を迎えるシナモンは大きな耳が垂れ下がった子犬の男の子。サンリオのキャラクター投票では最近5年で4回トップに輝くなど、ハローキティをしのぐ人気を集める。これまで東京都品川区と三重県伊勢市でも宣伝役として地域住民のために奔走してきた。
山に囲まれ、農業が盛んな中井町は2010年度には1万人台だった人口も21年度には約9100人まで減少した。工業団地が立地して比較的豊かな税収も20年度には地方交付税の交付団体に転落。子育て世帯を呼び込むシティープロモーションに本腰を入れようと、サンリオの人気者に白羽の矢を立てた。