長崎県内 感染レベル引き上げ「2ーⅠ」に 警戒警報を発令

 長崎県の大石賢吾知事は20日、臨時会見を開き、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数や病床使用率が上昇傾向にあるとして、県内の感染の広がりを6段階で示すレベルを「1」から「2-I」に引き上げ、警戒警報を発令した。人流が増える大型連休を控え、感染対策の徹底と、若年層で伸び悩むワクチン接種の促進をあらためて呼び掛けた。
 レベルを引き上げた一方、知事は「社会経済活動と感染拡大防止策の両立が重要」と強調し、県内宿泊割引キャンペーンを予定通り28日まで継続すると表明。途中停止や5月以降の延長については「今後の感染状況を踏まえ、総合的に判断していく」とした。ただ延長した場合も29日からの大型連休中は国の方針に沿って対象外とする。
 知事は、県外への帰省や旅行の際は感染リスクの高い行動を控え、県外からの帰省者にはワクチンの3回接種を受けるよう求めた。
 県によると、病床使用率は19日まで3日間連続でレベル「2-I」の指標である20%を超え、新規感染者も2日続けて550人超。ここ3週間の感染要因を見ると、家庭内が約50%、学校と児童福祉施設が約20%を占める。特に20代の増加が目立っている。
 3回目接種率は18~49歳が38.4%(17日時点)にとどまっており、県は積極的な接種を促している。長崎、佐世保両市内の大規模接種センターは開設期間を5月28日まで延長(金、土曜に実施)。無症状の県民を対象にした無料検査期間も同31日まで延長する。


© 株式会社長崎新聞社