高校野球で輝くのは選手ばかりじゃない。神奈川県春季大会3回戦があった16日、試合前の練習でノックバットを握ったのは川和3年の女子部員、磯亜衣香マネジャー。ノッカーにボールを手渡す場面はよく見られるが、女子マネジャーが自ら務めるのは珍しい。伊豆原真人監督(44)は「将来につながる役割を与えたい」と意図を説明、性別を問わず個人の力を引き出そうとしている。
桐光学園戦のプレーボールを控えたサーティーフォー相模原球場。10分間のシートノックで、磯マネジャーが本塁近くに立った。
周りの選手に比べて身長157センチと小柄だが、本塁から内野の各ポジションへ、テンポ良くゴロを打ち分けていく。外野へはマウンド付近に歩み寄って打球を飛ばした。
公式戦で担うのは今春の地区予選から。「緊張はあったけど、平常心を心掛けた。外野に飛ばすのは練習あるのみですね」と笑顔を見せた。
中学時代はソフトボール部で捕手。普段はマネジャー業務に専念しているが、今春から選手としても登録されている。