【サッカーACL】横浜M、22歳角田が値千金のプロ初得点「こぼれ球狙っていた」

後半に決勝点を決めた横浜Mの角田(左)=ホーチミン(C)Y.F.M.

 サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は22日、ベトナムのホーチミンで1次リーグH組の第3戦が行われ、横浜MはシドニーFC(オーストラリア)に1―0で競り勝ち、通算2勝1敗とした。

 スコアレスの重苦しい展開で迎えた後半36分の左CK。途中出場の横浜M・角田は「こぼれ球を逃さずに狙っていた」。敵味方を経由してゴール前で目まぐるしく動くボールを右足で落ち着いて捉え、先制のネットを揺らした。

 負ければ1次リーグ首位突破が遠のく大事な一戦で、値千金のプロ初得点。不慣れな異国の地で本来の攻撃スタイルを出せずに苦しむチームを救い、「結果が出て良かった」と左胸のエンブレムを力強くたたいた。

 昨年7月に強豪・筑波大のサッカー部を退部し、半年前倒しでプロ生活を始めた期待のセンターバックだ。一足早く厳しい環境に置いたことで、「アタッキング・フットボール」への理解は深まり、すでに主力を脅かす存在になりつつある。

 この日は後半17分から「ほぼぶっつけ本番」という左DFで出場。戸惑いが生まれてもおかしくない状況で、「どこのポジションで出てもチームのやり方は変わらない」と攻守に隙のない対応を見せた。

 「日本と違う気候を言い訳にしない」と言い切る頼もしい22歳の活躍で、首位・全北(韓国)と勝ち点1差の2位をキープして過酷な6連戦を折り返した。

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