◆桐光学園7―1横浜
大差の敗戦に、横浜・村田浩明監督(35)は「力不足です。それがすべて」。
桐光学園のエース針谷に対し、六回まで散発2安打で無得点。ストライク先行の強気の投球に、切り崩す手がかりすらつかめなかった。「バットを振っていこうと送り出したが、実際に打席に立つと手が出なかった。もう、その時点で負けちゃっている」と村田監督。
桐光が順調に得点を重ねる流れの中で、さらに気持ちは受け身となった。捕手の玉城は「桐光打線はしっかり振って攻めの姿勢だった。追い込まれてもファウルで粘られた」。自分たちとは対照的だった相手打線を認めるしかなかった。
エース杉山、4番萩など4人の2年生が先発に並び、1年も出場する若いチーム。25人のベンチ入りメンバーをみても12人が下級生だ。
新型コロナウイルス禍で秋に思うような活動ができなかったこともあり、村田監督は「発展途上」と表現する。ただ、夏までの時間はそう長くはない。この日の負け方に「(桐光とは)徹底する力が正直、違った。この経験を生かしてとは思うが…」と不安ものぞく。
それでも、3年で主将も務める玉城は「経験不足を言い訳にはしない。そんな逃げ道はつくらない」と言い切った。若いメンバーは、そのまま大きな伸びしろがあることも意味する。「自分たちに力がなかったことを受け止めて、すべてでレベルアップして夏に戻ってくる」。名門は主将の覚悟とともに、再スタートを切る。