女性の政治進出が課題 ジェンダー平等を考える連続講座 長崎

「ジェンダーと政治」と題し講義する鈴木理事=長崎市男女共同参画推進センター・アマランス

 「ジェンダー平等を考える連続講座」が23日、長崎市魚の町の市男女共同参画推進センター・アマランスであり、長崎純心大客員教授の鈴木千鶴子・大学女性協会国際担当理事は「女性の政治進出は日本だけでなく、世界でも課題となっている」と訴えた。
 ジェンダーは「社会的・文化的につくられた性差」の意。同講座は同センター主催で、昨年7月に続いて2回目。政治や性教育などをテーマに、女性の人権を守る活動をしている市民団体の代表ら4人が講義し、市民ら約30人が聴講した。
 鈴木理事は、世界の男女格差を測る「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本の政治分野は156カ国中147位と著しく低いと指摘。海外の事例も紹介しながら、議会における女性に対する暴力廃絶を目的としたガイドラインを作成、実行するなどの具体的な施策が必要と強調した。
 内閣府が議員へのハラスメント防止向けに、地方議員の被害体験を基に作成した研修動画も視聴。登場人物の先輩議員が悪気なく嫌がらせをしていた様子を踏まえて「価値観の違いに気付き、共有していくことが大切」と呼びかけた。


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