記者の上越推しスポット〈1〉上越市四ケ所、戸野目 町屋再生憩いの場に

 大型連休が29日から始まります。日頃取材で飛び回っている記者が、近場で楽しめる上越の「推しスポット」を紹介します。

 上越市四ケ所、戸野目の通りが面白い。昔ながらの雁木町屋や蔵が民泊施設や本屋、喫茶、ホームシアター、音楽鑑賞、美術館などに生まれ変わった。近中世以降の豪農邸宅、保阪邸もあり、訪れる人がゆったりできる空間が広がっている。

 中心となって手掛けているのは北折佳司さん(78)。東京で建築事務所を経営し、65歳の時に埼玉県から板倉区の中山間地域、猿供養寺に移住。移住支援活動と子どもの越後田舎体験受け入れなどを行ってきた。

 10年を経て、「次は趣ある雁木通りの町屋を大切にしたい」と、街中の古い町並みに着目。空き家(現在計7軒)を購入して改修し、楽しめる憩いの場や古民家暮らしの体験スペースへと、再び命を吹き込んでいる。

 改修を進めているのは、雁木通りの「歯抜け」を阻止し、魅力を保つため。「若い人に古民家に興味を持ってもらえれば。ある程度きれいにし、いつでも入ってもらえるように」と、移住支援への思いと行動力を示す。

 ふらっと散策し、改修の進む町屋内を見たり、小説や絵本、漫画など約5000冊が並ぶ本屋で過ごしたりするのが楽しい。問い合わせは北折さん(電090・5192・6418)へ。

町屋の落ち着いた雰囲気の中、たくさんの本に囲まれて。中央奥に座っているのが北折さん

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