「ちゅらさん」総集編を再放送。ヒロイン・国仲涼子にとって「今でも身近な作品」

NHK総合では沖縄本土復帰50年を記念して、5月3~5日に、沖縄を舞台にした連続テレビ小説「ちゅらさん」の総集編(午前10:40/全3回)を再放送することが決定。ヒロイン・古波蔵恵里を演じた国仲涼子がコメントを寄せた。

今回の放送では、2001年度前期の連続テレビ小説として放送された「ちゅらさん」を3本シリーズの総集編として再構成。本作は、八重山諸島小浜島で育った恵里が那覇へ移り住み、やがて上京して看護師を目指す物語。沖縄の“おばぁ”や温かい家族、東京で一緒に暮らす「一風館」の住人たちに見守られ成長する恵里の姿を描いていく。国仲のほか、小橋賢児、平良とみ、ゴリ(ガレッジセール)、山田孝之、丹阿弥谷津子、余貴美子、村田雄浩、菅野美穂、北村和夫、真野響子、佐藤藍子、勝野洋、田中好子、堺正章らが出演。脚本は、岡田惠和氏が手掛けている。

「『ちゅらさん』は、20年も経っているとは感じられないほど、今でも私にとって身近な作品」という国仲は、「沖縄を題材にした作品ということもあり、沖縄出身である私にとって、あらためて沖縄の素晴らしさを感じ、それを見ている方に伝えたい!という思いで演じていました。オーディション合格の連絡は、最終オーディションから2カ月以上経っていたのもあり、てっきり落ちていたのかと思っていました。事務所から連絡あり『次の日にNHKでヒロイン発表があります。家族にも言わないように!』と。『え? どういうこと?』と半信半疑で臨んだヒロイン発表は、緊張というより夢なんじゃないか。という気持ちでした。実感してきたのは、ヒロイン発表後に台本をいただいた時でした」とヒロイン決定時の心境を振り返る。

役柄については「私から見て恵里は、沖縄の太陽のような存在! 明るく前向きでクヨクヨしない。嫌なことも自然に吹き飛ばせちゃう、周りを元気にしてくれる。私も恵里と個人的にお友達だったら?とよく思っていました!」と愛着の持てるキャラクターだったことを明かし、「特に思い出のシーンは、大都会の東京で小さい頃から好きだった(上村)文也くん(小橋)と新宿ですれ違うところ。そして、沖縄小浜島のガジュマルの木の下でプロポーズされるところです。プロポーズのシーンは、プロポーズを受けた後の恵里の気持ちがなかなか私の中で整理ができず、すごく時間をかけて撮影したのを覚えています」と回顧。

また、撮影中での思い出のエピソードには「恵里が家族に内緒で東京へ旅立つシーンの撮影」と挙げ、「内緒にしていたはずが、家族には全部知られており、かばんの中から父の録音メッセージを聞いて涙するという、『ちゅらさん』の撮影で初めての泣きのシーンでなかなか泣くことができず、監督、スタッフの皆さんにすごく時間をかけさせてしまいました。この時の泣けなかった撮影時のことは、20年経った今でも泣くシーンの撮影で必ず思い出します」と苦労したシーンが忘れられない様子。

さらに「共演者の皆さんとは10カ月撮影してきたので、本当の家族のようでした。丸テーブルを囲んで食事する家族のシーンでは、みんなおしゃべりに夢中で監督に怒られたことも何度もあります。おばぁ役(平良)は、私の体調のことを気にかけてくださって『しっかりご飯食べなさいよ!』とお声をかけてくれていました」と懐かしむ。

そして、作品の舞台であり、故郷でもある沖縄の魅力に関しては「たくさんあります! 気候、食べ物、人柄。そして何より、おばぁの偉大さ! 長く生きているおじぃ、おばぁの話はとても重要だと、沖縄で生まれ育って学んだことです。『いちゃりばちょーでー』は、一度会えば、みな兄弟!という意味。沖縄の言葉で私が好きな言葉です。『ちゅらさん 総集編』をご覧になれば、沖縄の魅力が満載で絶対沖縄へ行きたい!と思うはず!」とアピールし、「愛があふれた作品なので、何度でも見てほしいと思います。お楽しみに」と呼び掛けている。

© 株式会社東京ニュース通信社