記者の上越推しスポット〈7〉久比岐自転車道 雄大な日本海と並走

 頬をなでる優しい浜風、鼻腔(びこう)を抜ける潮の香り、眼前に広がる雄大な日本海…。五感を刺激するサイクリングロード、それが「久比岐自転車道」だ。

 明治期の日本、そして新潟県の産業興隆を支えた旧国鉄北陸本線。蒸気機関車が黒煙を上げて走った光景は過去となり、部分的に残ったレンガ造りのトンネルが当時の面影を今に伝えている。

 久比岐自転車道はこの廃線を活用した全長約32キロの歩行者・自転車専用道路。上越市虫生岩戸と糸魚川市中宿を起点とし、国道8号線と並走しながら両市を結んでいる。

 多少のアップダウンはあるが、基本的に平坦な道が続くため初心者にもお勧めだ。トンネル内はひんやりとした空気が充ち、ほてった体を癒やしてくれる。

歴史を刻んだトンネル、広がるパノラマ、魅力は尽きない

 道中にある道の駅「うみてらす名立」や「マリンドリーム能生」は休憩や飲食に最適。空気入れや工具を借りられるサイクルステーションとしても活用できる。春の陽気に誘われ、この機会にサイクリングを満喫してはいかが。

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