被爆者手帳所持3万931人 県、長崎市交付 平均84.47歳、前年同期比2312人減 2021年度末現在

 県と長崎市が交付する被爆者健康手帳の所持者は、2021年度末で計3万931人となり、前年同期より2312人少なくなった。平均年齢は84.47歳で、0.62歳上昇した。近年は1年間に2千人前後が減少しており、本年度中に3万人を切る可能性がある。県市への取材で9日判明した。
 性別の内訳は、女性1万9853人(平均年齢85.28歳)、男性1万1078人(同83.02歳)。1978年度末の計11万716人をピークに減り続けており、40年余りで3割以下に落ち込んだ。
 長崎市交付分は2万2402人(女性1万4479人、男性7923人)で、主に市内在住者。同市を除く県内在住者らが対象となる県交付分は、8529人(女性5374人、男性3155人)。
 手帳は被爆地の長崎、広島両市や各都道府県が、直接被爆や入市被爆、胎内被爆などに該当すると認めた人に交付。所持者は医療費や健康管理手当などを受給することができる。死亡した場合は遺族らが返還する。厚生労働省によると、全国の手帳所持者は20年度末現在で12万7755人。


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