不要衣服の再活用 重要性確認 高校生ら14日シンポへ事前討議

浴衣の再活用について発表する参加者ら

 持続可能で活力ある地域づくりを考える連続シンポジウム「SDGs地域課題を探る」(山陽新聞社主催)の第2回「みんなに優しいファッション」の事前ワークショップが9日夜、岡山市内で開かれた。高校生ら約20人がオンラインを中心に集まり、不要となった衣服を廃棄せず、新たな価値を加えて再活用する重要性などを確認した。

 「アクティブフリル浴衣プロジェクト」の田中朋子さん=岡山市北区=は、切り取った裾の生地をフリルのように縫い付け、羽織ることで簡単に着用できる浴衣の再活用を紹介。「浴衣は短い周期で買い換える人が多く、着なくなった物を有効利用できないかと考えた。かわいいだけでなく動きやすいため、接客や介護などの現場でも使用できる」と説明した。

 倉敷鷲羽高(倉敷市児島味野山田町)新聞部は、焼却されるはずのバナナの茎から繊維を取り出して綿と混ぜてデニムを織ったり、ペットボトルから再生した繊維で学生服を作ったりする地元2社を取材し、新聞にまとめたと発表。新しい服にするため、卒業する生徒に呼び掛けて制服や体操服の回収も行ったと話した。

 岡山市東区西大寺中で古着屋「るーぷ」を営む宇野広大さんは、不要な制服を引き取り、割安で販売する事業を報告した。

 ワークショップは、県内のNPOなどによる「SDGsネットワークおかやま」が開催。討議内容をシンポに反映させる。

 昨年始まったシンポは今年、新シリーズとして計4回開催の予定で、第2回は14日午後2時から、山陽新聞社さん太ホール(岡山市北区柳町)で開く。会場での聴講の問い合わせは、同社NIE推進部(086―803―8075=平日午前10時~午後6時)。

 当日は特設サイト(https://c.sanyonews.jp/sdgs_sympo)でライブ配信する。視聴は無料で、予約不要。

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