地区最下位・レッドソックス 低迷が続けば夏場にボガーツを放出か

メジャーリーグ公式サイトが各球団のフロントオフィスの幹部を対象に行ったアンケートによると、複数の球団幹部が「レッドソックスが正遊撃手のザンダー・ボガーツをトレードで放出する」ことを予想しているようだ。アメリカン・リーグ東部地区において「4強」の一角と目されていたレッドソックスだが、スタートダッシュに失敗して地区最下位に低迷中。このまま調子が上がらなければ、夏場にトレードでボガーツら主力選手を放出する可能性が取り沙汰されている。

現在29歳のボガーツはレッドソックスと6年1億2000万ドルの長期契約を結んでいるが、今季終了後にオプトアウト(契約破棄)の権利を持っている。レッドソックスは今季開幕前にボガーツとのさらなる契約延長に向けて交渉を行っていたものの、「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者によると、球団の提示額とボガーツの希望額には1億ドル以上の開きがあり、合意に至ることはなかった。こうした状況もあり、今季終了後にボガーツがオプトアウトの権利を行使することが有力視されている。

ボガーツがトレードされることになった場合、メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシ記者は「カージナルスが最もフィットする」と指摘する。カージナルスは不振にあえぐ正遊撃手のポール・デヨングをマイナーに降格させたばかり。遊撃手の打力不足が課題となっており、ボガーツ獲得を検討する可能性はある。ただし、カージナルスは昨季5人のゴールドグラブ受賞者を輩出するなど守備力を重視するチームでもあり、守備に不安を抱えるボガーツを実際に欲しがるかどうかは微妙なところだ。

レッドソックスはボガーツ流出に備え、すでにトレバー・ストーリーを6年1億4000万ドルの長期契約で確保している。今季は二塁を守っているストーリーだが、移籍とコンバートが重なった影響か、開幕から低空飛行。早ければ今季途中から本職の遊撃に戻ることになりそうだが、それが復調のきっかけとなるかもしれない。

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