メッツがカノーのDFAを発表 今季年俸2400万ドル、契約は来季まで

日本時間5月3日、アクティブ・ロースターの枠が28人から26人に縮小されるのに伴い、メッツは39歳のベテラン、ロビンソン・カノーをDFAしたことを発表した。薬物規定違反による出場停止処分が明けたカノーは、今季ここまで12試合に出場して打率.195(41打数8安打)、1本塁打、3打点、OPS.501と低調なパフォーマンス。メッツはカノーよりもドミニク・スミス、ルイス・ギヨーメ、J・D・デービスをロースターに残すことを選択した。なお、ヨアン・ロペスのマイナー降格も併せて発表されている。

カノーは2018年12月のトレードでエドウィン・ディアスとともにマリナーズから加入。これは当時GMに就任したばかりのブロディ・バンワグネンが見せた最初の目立った動きだった。しかし、移籍1年目の2019年は故障もあって107試合で打率.256、13本塁打、39打点、OPS.736とキャリアワーストクラスの成績に低迷。コロナ禍の短縮シーズンで行われた2020年こそ49試合で打率.316、10本塁打、30打点、OPS.896と結果を残したが、昨季は出場停止で全休し、今季も復活できず、契約を2年近く残してメッツを去ることになった。

かつては3000安打を狙えるペースで安打を積み重ね、強打の二塁手としてアメリカ野球殿堂入りも期待されたカノーだが、薬物規定違反で2度の出場停止処分を受けており、殿堂入りは絶望的。2005年のメジャーデビューから今季までの通算成績は2246試合に出場して2632安打、打率.302、335本塁打、1305打点、OPS.842となっている。オールスター・ゲーム選出8度、シルバースラッガー賞5度、ゴールドグラブ賞2度の実績を誇り、2011年にホームラン・ダービー優勝、2017年にオールスター・ゲームMVPに輝いただけでなく、ヤンキース時代の2009年にはワールドシリーズ制覇も経験した。

メッツは今季ここまで16勝7敗でリーグ最高勝率と好調。カノーの契約は来季まであと2年残っており、メッツはカノーの2年間の年俸4800万ドルのうち4050万ドルを負担することになっているが、4000万ドル以上のお金を無駄にしてでも、アクティブ・ロースターにベストメンバー26人を揃えることを優先した。

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