長崎銀3月期決算 減収増益 常務取締役に秋山洋氏

 長崎銀行(長崎市)が12日発表した2022年3月期決算は、売上高に当たる経常収益が前期比1.5%減の46億3800万円、純利益が193.7%増の2億3200万円で減収増益となった。減収は4期連続、増益は2期連続。
 本業のもうけを示すコア業務純益は162.3%増の3億1500万円の黒字だった。減収は、日銀のマイナス金利政策に伴う貸出金の利回り低下が主要因。前年に貸倒引当金の戻り益が多かったことも影響した。
 貸出金残高は4.9%増の2759億円。営業体制を強化し、法人・個人向けともに前年を大きく上回った。個人ローン残高も、長年減少傾向だった消費者ローンが新商品で増加に転じ、同14億円増の1530億円だった。
 預金残高は普通・当座預金を中心に増加し2629億円。預かり資産残高は投資信託が順調で、過去最高実績となる488億円になった。
 23年3月期の業績予想は純利益2億円とほぼ横ばいになると見込む。

秋山洋氏

 役員人事も発表。常務取締役に秋山洋人事総務部付部長が就く。6月30日の株主総会で正式決定する見通し。

 【略歴】秋山 洋氏(あきやま・ひろし)福岡大経済学部卒。90年西日本銀行(現西日本シティ銀行)入行。ローン業務部長などを経て22年から現職。54歳。


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