【東京都薬剤師会】“ハブ薬局”構想、「必要性がどこにあるのか」/永田会長が疑問呈す

【2022.05.13配信】東京都薬剤師会は5月13日に定例会見を開いた。この中で記者から厚労省の「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループ」で「ハブとなる薬局」とのイメージ図が示されたことへの見解を聞かれると永田泰造会長は、1つ1つの薬局が役割を果たしている中で「必要性がどこにあるのか」と疑問を呈した。

永田会長は“ハブ薬局”構想に関して、「あの構想は誰が唱えられているのか」と指摘。「要はちょっと大きめの薬局を中心に大型チェーン店のグループ化をした、そんな感覚にしか思えない」と話した。

1つ1つの指定許可を取っている薬局が「なぜ(ハブ薬局がないと)できないのか理解ができない。そういう発想が出てくること自体が私には理解ができない」と疑問を呈した上で、すでに医薬品の融通は個々で行っているともして「ハブ薬局をたてる必要性がどこにあるのか」とした。「1つ1つの薬局がちゃんと活動されていることをなぜ理解されないのか」と語った。

さらに東京都の現状については、東京都薬剤師会が保有する「管理センター」もあることを挙げ、会員薬局へ適切なアドバイスができる集団であり、「すでにハブ化されている」との見解を示した。

ハブ薬局が薬剤調整の受託薬局をイメージしていることについては、「そんなばかなことがあっていいのか」と語った。「デパートやコンビニでも自分のところで食品を調理している。小さな店舗の中でしっかりとした対応をするという流れの中で、なぜ薬局がその逆をやらないといけないのか。なぜそれが対人業務の拡充につながっていくのか。さまざまなことに関して不満だらけだ」と話した。

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